角中勝也選手に補強策への不満を口にさせたロッテフロント陣の罪 - 日刊野球ネイション

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角中勝也選手に補強策への不満を口にさせたロッテフロント陣の罪

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昨季は二度目のパ・リーグ首位打者に輝いた角中勝也選手が、先日マリーンズのお膝元、幕張にあるスポーツオソリティーでトークショーを行なった。角中選手は、昨季限りで引退したサブロー選手の背番号3を受け継ぐことになり、名実ともにマリーンズの顔ということになる。その角中選手がトークショーの中で「フロントにはもっと補強にお金を使って欲しい」というコメントを残した。


これはフロント批判とも受け取られかねない危険なコメントだ。だがそれを選手に言わせてしまうロッテフロント陣の罪は決して軽くはない。角中選手は外国人ストッパーの獲得を希望しているようだ。確かに昨季のマリーンズは21セーブを挙げた西野投手と、14セーブを挙げた益田投手の存在があるが、しかしふたりとも絶対的守護神と呼べるような存在にはなり切れなかった。

主に守護神を務めた西野投手は本拠地QVCマリンで18試合投げたが、防御率は4.50という苦しい数字だった。もっとも登板数が多くなる本拠地でこの防御率では、絶対的守護神になることはできない。逆に益田投手は主にセットアッパーを務めたが、本拠地では0.63という強さを誇った。もし昨季の数字を今季上回れるのであれば、益田投手が守護神の最有力候補ということになるだろう。

だがそれでも角中選手の目にはリリーバーの手薄感が映っているようだ。そしてリリーバー不足だけではなく、マリーンズはこのオフにデスパイネ選手を失ってしまった。その穴を埋め切れたのかも、現時点ではまだ不透明だ。

伊東勤監督も毎年のように口にしているが、マリーンズはなかなか長距離砲を獲得することができない。なんと千葉ロッテマリーンズから前回ホームランキングが誕生したのは、1986年の落合博満選手が最後なのだ。その頃はまだロッテオリオンズという球団名称であり、川崎球場を本拠地としていた。実に31年前の話だ。

一時はロキテクノベースボールクラブでプレーをしていたG.G.佐藤選手(伊東勤監督の西武時代の愛弟子)を獲得するなど苦肉の策も講じていたが、しかし長打力不足の解消には繋がらなかった。

伊東勤監督は言わずもがな西武ライオンズのOBだ。そのため、長距離砲の多いライオンズとのトレードを画策すべきではないかとも思えるが、ライオンズの監督を退任した後の伊東監督と西武球団の関係は「ある事情」により芳しくはない。そのため伊東パイプを使ってライオンズとのトレードを実現させることは難しいだろう。

それならばやはり外国人選手に頼るしか方法はないのか。もしくは長距離砲を育てられるコーチを招聘するしかない。例えば井口資仁選手らを育成した金森栄治コーチを再招聘するという方法もあるが、しかし金森コーチは現在、金沢学院東高校で野球部の監督を務めている。招聘を試みたとしても、金森コーチがイエスという可能性は低いだろう。そもそもなぜマリーンズは長距離砲を育てられるこの名コーチとの契約を更新しなかったのだろうか。

ロッテ球団は決して資金力のある球団ではない。そのため外国人選手に大金を使うことも難しいわけだが、それならば名コーチを呼び長期的に長距離砲の育成に取り組んだり、もっと積極的にトレードを画策するなどの対策が必要ではないだろうか。

角中選手は早ければ2018年オフに国内FA権を取得する。もしロッテ球団がこのまま角中選手の補強面に関する不満を解消することができなければ、角中選手は「ロッテは優勝する気がない」と考えFA移籍を考えるようになってしまうだろう。

手薄なリリーバー、長距離砲の不在、そして二度首位打者を獲得している角中選手を失う事態になれば、マリーンズの弱体化には歯止めが利かなくなり、2017年オフにFA権を再取得するエース涌井秀章投手の去就さえも不透明になりかねない。

ファイターズは本拠地を東京ドームから札幌ドームに移し、その後は見事に素晴らしい球団へと生まれ変わった。だがマリーンズは川崎球場からQVCに移転した後も、リーグ優勝は2005年の一度しかない。しかしこの年もペナントレースは2位で終わっており、あくまでもプレーオフを勝ち抜いたリーグ優勝という形だ。選手はやはり優勝したいはずだ。これだけ優勝から遠ざかっているにもかかわらず、マリーンズのフロントは今なお選手に不満を抱かせる補強策しか打てていない。

オリックスのように補強策に頼りすぎてチームバランスを崩してしまうことも問題だが、しかしロッテのように補強に対し消極的すぎるのも問題だ。選手に「優勝する気がない」と思われても仕方がない。だがそう思われないためにも、ロッテのフロント・経営陣にはもう少し頑張ってもらいたいというのがプロ野球ファンとしての素直な気持ちだ。

2017年01月13日

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