松坂大輔

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2018年09月14日

10年間もがき続けた松坂投手が挙げた甲子園での6勝目

  • 松坂大輔投手が最後に輝いたのは2008年が最後
  • 10年間もがき続けた松坂投手の今季6勝目
  • 甲子園の申し子がいるとすれば、それは松坂大輔投手だ!

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ライオンズ時代の松坂大輔投手を知る野球ファンの中で、果たして誰が、松坂投手の野球人生がここまで足踏みされると予想しただろうか。本当の意味で松坂投手が最後に輝いたのは2008年が最後だ。この年はレッドソックスで18勝3敗という凄まじい好成績を残している。だがこの翌年以降は急速に輝きを失っていく。


やはり怪我というのはアスリートの人生を大きく狂わせてしまう。松坂投手もやはり怪我に泣かされ続けた。松坂投手のフォームの特徴として、股関節がアスリートとしては硬いという点と、背中に大きな負荷がかかる投げ方をしているという点を挙げることができる。松坂投手が自覚して今のようなフォームにたどり着いたのかどうかはわからないが、しかし股関節の弱さを背筋の強さで補っているというフォームは、松坂投手のボディコンディションを踏まえれば理に適っていると言える。ただし背筋への負荷は大きくなるが。現に松坂投手は背中の筋肉を痛めている。

股関節に関しては、アメリカには股関節のコンディショニングを専門的に行うジムがあるのだが、松坂投手はそこに通っていた時期があったはずだ。つまり自らの股関節の弱さを十分理解していたということになる。現在松坂投手はインステップで投げているわけだが、インステップというのは肩への負荷は大きくなりやすく、制球力も低下しやすい。それでもあえて松坂投手がインステップで投げているのには、おそらく理由があるのだろう。

筆者が予測するに、おそらく股関節を早いタイミングで使ってしまいたいという気持ちがあるのではないだろうか。アスリートとして松坂投手は、股関節の強度と柔軟性が高いピッチャーと比較をすると、股関節を最大限活かせないモーションで投げている。それならばインステップにして、股関節をリリース前に使ってしまおう、という考え方をもしかしたらしているのかもしれない。もちろん真意は定かではないが、技術的な面から考えるならば、そう捉えることもできる。

だがインステップにしてしまうと、肩関節の水平内外転を大きくしなければボールを投げられず、肩への負荷を回避することができなくなってしまう。ホークス時代、松坂投手がほとんど原因不明の肩痛に悩まされていた原因はここにあると筆者は考えている。ただその肩痛も、ドラゴンズ移籍時の検査でようやく判明したのだが。

インステップ、クロスステップで投げる形は、おそらくライオンズ入団時に先輩たちを見て学んだのだと思う。例えば西崎幸広投手や西口文也投手らは一時、フォームのキレを増すためにクロスステップで投げていることがあった。ただしクロスステップは内転筋への負荷が大きくなるという側面もあり、事実ふたりとも何度も内転筋痛で戦線を離脱している。

体への負荷を軽減させるためには、松坂投手はストレートステップに戻した方がいいのではないかと筆者は数年前から考え続けている。だが現在のフォームは松坂投手が最善だと思うからこそ採用しているものなのだから、筆者が必要以上に意見を述べることはできない。

この記事を書いている前日、松坂投手は12年振りに、しかも自らの誕生日に甲子園で勝ち投手になった。松坂投手はまさに甲子園の申し子だと言える。甲子園で投げるために生まれてきたピッチャーがいるとすれば、それは松坂大輔投手だろう。ブルーのユニフォーム以上に、松坂投手には甲子園のマウンドが似合っていた。そしてこの甲子園の勝利で松坂投手は今季6勝4敗となった。10年間苦しみ続けた投手としては、十分過ぎる成績だと思う。

昨オフはホークスから肩が完治するまではコーチとして投手復帰を目指してもらいたいというオファーをもらい、松坂投手はそれを迷わず断った。もちろんそれは現役としてまだやれるという自信があったからこそだが、その判断はまったく間違いではなかったことを松坂投手は自ら証明してみせた。

そして松坂投手は当然だが今季の成績にはまったく満足していないはずだ。球速も今季当初より上がってきているし、来季は二桁勝利を目指せるだけの状況にまで戻ってきたと思う。あとはコンディショニングにさえ注意すればローテーションを守りながら、残り30勝となった200勝という節目に着実に近づいていくことができるだろう。そして来季はドラゴンズを優勝争いできるチームに、自らの経験値を若い投手たちに分け与えながら押し上げていって欲しいと筆者は期待している。





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