松坂大輔,東尾修

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2017年02月01日

ツーレーンピッチャーとしての新たな姿を披露した松坂大輔投手

  • 肩痛の不安から解放されキャンプ初日からブルペン入りした松坂大輔投手
  • 松坂投手はツーレーンピッチャーという西武時代とは違う姿に進化
  • 東尾修投手まではあと87勝、200勝まではあと36勝

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プロ野球の開幕まであと58日となり、今日2月1日、12球団が一斉にキャンプインした。12球団の中で筆者が注目したい点はいくつかあるわけだが、その中でもやはり松坂大輔投手の状況については何よりも先に目が行ってしまう。オフの間はウィンターリーグでコンディションを上げていった松坂投手だが、そこから状態はさらに良くなっているようだ。


松坂投手はキャンプも初日からブルペン入りし、変化球を交えて復活をアピールしている。映像の後ろでは工藤公康監督と、東尾修元ライオンズ監督が見守る中、躍動感のある投球フォームで力強いボールを投げ込んでいるのがよくわかる。昨季は大幅なインステップで投げていた松坂投手だが、この映像を見る限りではインステップはやめたのだろうか。

インステップはこちらのコラムで書いたように、肩やパフォーマンスに対してのデメリットが大きすぎる。そういう意味ではレッドソックスのプライス投手のようなインステップをやめたことは、肩に対する負担はかなり減ったのではないだろうか。上半身の動き方も、ライオンズ時代のものに少し戻っているように見える。

下半身に関してはまだ踏ん張りの強さは見えていないが、その点はおそらくこのキャンプ中に仕上げていく予定なのだろう。肩の状態に不安がなくなり、ここからの1ヵ月間で下半身がもっと仕上がってくれば、いよいよ松坂投手らしい松坂投手を見られるようになるのだろう。

松坂投手はもう三振をズバズバと取っていけるような投手ではない。スリークォーターで投げているということもあるが、バックスピンの傾きが全盛期よりも大きくなっている分、例えば昨季の和田毅投手のような球速は出ていなくても伸びがあり、打者が速いと感じるようなストレートは投げにくい。だが今季の松坂投手はツーシームという武器を手に入れている。

奪三振の数は期待できないだろうが、その分少ない球数でアウトカウントを増やせる打たせて取るピッチングを見せてくれるはずだ。いわゆるツーレーンピッチャーだ。右打者の外へ逃げていくスライダーと、内側に食い込んでくるツーシームを投げ分けることにより、打者はなかなか的を絞ることができず、例えば内側に食い込んでくるボールをスライダーだと思い踏み込んでしまい、詰まった打球を連発するようになる。

松坂投手は年俸4億円の3年契約をホークスと結んだわけだが、残念ながら過去2年間はその期待にはまったく応えることができなかった。これにより一番悔しい思いをしているのは誰でもなく松坂投手だ。契約更改の席でも毎年ただ謝まっていると言う。その悔しさと不甲斐なさは誰よりも松坂投手自身が強く感じている。そしてそれを糧に今季は周囲の期待以上の活躍を見せてくれるはずだ。

ウィンターリーグや今日のブルペンで投げたようなボールを見る限り、肩に不安があるようには感じられないし、無理して投げているようにも見えない。ホークスの先発陣は充実しているとは思うが、しかし経験値を考えれば松坂投手が開幕ローテーションに入る隙はまだ十分にあるだろう。

松坂投手は当然だがこのまま終わってしまうような投手ではない。ブルペンの後ろで見守っている東尾修投手のように、息の長い200勝投手となっていくはずだ。東尾投手は251勝を挙げたわけだが、現時点の松坂投手は164勝で、東尾投手まではまだ87勝足りない。

年齢を考えると、仮に松坂投手の現役生活があと5年だとすると、毎年17勝以上挙げなければ東尾投手には追いつけない。あと10年現役を続けられれば残り87勝も現実的だと思えてもくるが、しかし10年後の松坂投手は47歳であり、ここまで現役を続けることは非常に困難だ。

そう考えるとプロ入り後の師である東尾投手の記録に追いつき追い越すことは、現実的にはかなり難しいと言える。だが200勝まではあと36勝であるため、この数字であれば十分達成することは可能だろう。

松坂投手には、自らの200勝記念ボールを東尾修元監督に送るという約束がまだ残っている。少なくともその約束を果たすまでは、松坂投手には元気にマウンドに立ち続けてもらいたい。それが筆者個人の松坂投手に対する純粋な思いだ。





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