藤浪晋太郎

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2018年09月11日

現在の藤浪晋太郎投手を再生させるのは決して難しくはない

  • 藤浪晋太郎投手を再生させる方法は決して難しくない。
  • なぜ阪神のコーチは藤浪投手の問題点を改善させないのか?
  • スポーツ心理学を学んでないから言える金本監督の言葉

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阪神タイガースの藤浪晋太郎投手がここ3年、ずっと苦しみ続けている。入団初年度の2013年から10勝、11勝、14勝と順調にエースピッチャーとして成長を続けていたのだが、金本知憲監督が就任してからの3年間は2016年から7勝、3勝、そして今季もここまで2勝と苦しんでいる。果たして藤浪投手はこのまま復活することができないまま年数を重ねてしまうのだろうか?


金本監督になって以来、藤浪投手が重用されない理由はやはり制球難にあるのだろう。金本監督も事あるごとに藤浪投手の制球難を指摘している。そして指摘されればされるほど藤浪投手の魅力が半減していき、なおかつ制球難が改善されることもない。筆者の職業はプロアマの両方を担当するパーソナルピッチングコーチなのだが、藤浪投手が不調に陥っている原因は明白だ。なぜそれをタイガースのコーチ陣が修正してあげられないのかが、筆者には不思議で仕方がない。

実はプロ野球の世界には日米問わずこのような現実があるのだ。コーチングスキルの低い一部のコーチは、高い年俸をもらっている選手に対し必要以上の動作指導をしたがらないのだ。その理由は簡単で、自分が下手な指導をして万が一その投手を壊してしまったら、もう二度とコーチの職に就けないからだ。このようなコーチは日本のプロ野球界にも散見する。タイガースの投手コーチがそうだとは言わないし、実際どうなのかは筆者にはわからないが、しかし藤浪投手が現在投球動作内に抱えている明らかな問題を、いつまで経っても直せないでいるというのはコーチ陣のコーチングスキルの問題とは言えないだろうか。

投球動作の細かい分析に関しては長くなるため割愛させてもらいたい。だが簡潔に言うならば、大阪桐蔭〜プロ3年目くらいまでは、脚の動作によって右腕を振ることができていたため、動作そのものが非常に安定していた。スケール効果により制球力に関してはその頃もまだ未熟だったのだが、少なくともこの2〜3年のように、腕の振りに脚が振り回されているような状態ではなかった。タイガースの投手コーチはなぜこの問題点を改善させようとしないのだろうか?

さて、上述した通り金本監督は事あるごとに藤浪投手の制球難を指摘する。タイガースという注目度の非常に高いチームの指揮官が話す言葉は、メディアによって瞬く間に日本中に広がってしまい、当然藤浪投手もそれを目にしているはずだ。そして金本監督のコメントの仕方は、これは選手をイップスや制球難に陥れてしまう典型的な言葉だと言える。おそらく金本監督は指導者になるにあたり、スポーツ心理学の勉強など一切されていないのだろう。もしスポーツ心理学を学んでいたら、金本監督の選手に対するコメントはまったく異なったものになっていたはずだ。

ちなみに金本監督就任後に藤浪投手の制球難がより酷くなってしまった事実は、プライミング効果によって説明することができる。さて、複数年に渡り良い成績を残し続けている一部の主力選手たちは、筆者のようなパーソナルコーチと契約しているケースが多い。藤浪投手もチームの投手コーチに頼るよりは、パーソナルコーチと契約すべきだと筆者は考えている。大阪のチームに所属している点と問題点の両方を踏まえるならば、鳥取に拠点を持つ小山裕史コーチの指導を受けると良いのではないだろうか。

藤浪投手はこのままタイガース内だけで、もしくは一人だけでもがき続けても遠回りしてしまうだけだ。それならばパフォーマンスを向上させるために必要な動作改善方法を熟知したパーソナルコーチと契約を結んだ方が、復活への道は断然早まるはずだ。このまま論理的かつ具体的な戦略なく、ただ根性論に任せて苦しい練習だけを続けていても藤浪投手は決して復活しないだろう。だが投球動作に関する理論を熟知したコーチとタッグを組めば、藤浪投手の資質を考えれば遅くとも2019年の開幕戦で勝てるだけの状態に持っていけるはずだ。

日本球界ではまだパーソナルコーチに対する認知度は高くはないが、他スポーツ、もしくはアメリカ球界では当たり前のようにパーソナルコーチたちが活躍している。技術面、コンディショニング面、栄養面など、各分野ごとにパーソナルコーチと契約し、1つのチームを作って試合に挑んでいるメジャーリーガーも少なくない。日本球界もそろそろ、選手上がりというだけのコーチには限界があるということを理解しなければならない。

もちろん選手上がりであっても、引退後に寝る時間も惜しんで勉強された方は話は別だ。例えばデーブ大久保コーチや、吉井理人コーチらのように。だが「野球経験が豊富」「元プロ選手」という看板だけでコーチをやっている方の指導は疑問符がつくことが少なくない。実は高い受講料を取っている野球塾でさえ、根性論で指導をしているところが多々ある。タイガースのコーチ然り、まずはコーチという言葉の語源を理解しなければならない。コーチという言葉の意味を正しく理解していないと、選手を再生させられないどころか、自分自身で深く勉強する必要性を感じられない無能で時代遅れのコーチにしかなれない。

さて、話を戻すと藤浪投手の改善点は明白だ。その点の直し方をコーチングできるコーチとの出会いさえあれば、藤浪投手はすぐにでも復活できるだろう。そのようなコーチとの出会いをトレードなどで得ることもできるが、しかし藤浪投手のような資質のある投手をトレードに出すことなどできないし、そもそもトレード先に有能なコーチがいるとも限らない。だからこそ流れに身を任せるのではなく、攻めの姿勢でパーソナルコーチを探し、そのコーチのスキルを大いに活用すべきだと筆者は考えている。

大事なことなので最後にもう一度言うが、藤浪投手を復活させることは理論を学んでいるコーチであれば難しいことではない。藤浪投手には1日でも早くそのような有能なコーチとの出会いがあって欲しいと、筆者は願うばかりなのである。





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