鳥谷敬,三塁コンバート,金本監督

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2016年06月26日

鳥谷敬選手を復調させるのは変革ではなく「らしさ」への回帰

  • 「らしさ」が感じられない今季の鳥谷敬選手
  • ベテラン選手に対し変革を求めるのはプラスとは言えない
  • 監督は自分がやってきたことを選手に求めてはいけない

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阪神タイガースの鳥谷敬選手に元気がない。調子が上がってくる兆しはなく、今日のカープ戦でも四球で出塁してホームまで還って来ただけで、ヒットが飛び出すことはなかった。今季の鳥谷選手のプレーを見ていると、鳥谷選手らしさがあまり見られないような気がする。そしてバッティングに関しては打席で迷っているように見える時がある。


昨季の鳥谷選手は打率.281で、34歳という年齢を考えればよくやってくれた方だと思う。確かに推定4億円と言われている年俸を考えれば物足りない数字ではあるが、その金額を出すと言ったのは阪神球団なのだから、鳥谷選手に対し文句を言うわけにはいかない。

30代中盤になれば、アスリートとしては当然下降線をたどることになる。40歳を過ぎても元気にプレーをしているイチロー選手は完全にマイノリティだ。通常は30代に入ればパフォーマンスはどんどん落ちていく。鳥谷選手だって同様だろう。20代の頃は普通にできたプレーやコンディショニングは、今はできないことも増えているはずだ。そしてそれを知った上で4億円を提示したのは阪神球団なのだ。

金本知憲監督が鳥谷選手に対し大きな期待を寄せているのはよくわかる。しかし35歳というベテラン選手に対し新しいことを求めすぎるのは決してプラスにはならない。特に鳥谷選手は控えめな性格で、地道に真面目にプレーをするのが本来のスタイルだ。その鳥谷選手に対し、言動でチームを牽引するように指示を出したり、アヴェレージヒッターの鳥谷選手に対し強振を求めるのは違うと思う。

監督の仕事は選手を活かすことだ。基本的に選手を変える必要などない。変える必要があるのはまったく活躍ができていないレベルの選手だ。鳥谷選手のように実績が十分ある選手に対し、35歳という年齢で変化を求めるのは失礼ではないだろうか。これでは今までの鳥谷選手が物足りなかったと言っているようなものだ。

金本監督が鳥谷選手に対し期待したい気持ちはわかる。それはファンも同様だからだ。しかしだからと言って今まで確固たるスタイルを持っていた選手のそのスタイルを変えてしまっては、選手としては戸惑うばかりだ。特に日本球界は選手が監督の意見に従わないという選択肢がほとんど存在しない。監督に言われればその通りやるのが日本人選手のウィークポイントだ。

鳥谷選手は、金本監督に対しもっと反論すべきだと思う。自分のプレースタイルを崩してまで監督の指示通りにプレーする必要はないと筆者は考えている。もちろんそれで上手く行くこともあれば、行かないこともある。しかし現状はまるで噛み合っていない。前回ヒットを打ったのは6月24日のカープ戦の1本で、その前となると6月14日のバファローズ戦まで遡らなければならない。

打率は.235まで下降してしまい、とても1番を任せられる打率ではない。ただ四球を得ているため出塁率は. 347となっているため、なんとか1番の体裁は保てている。しかし打率はとても鳥谷選手の数字とは思えないものだ。

鳥谷選手をここで潰してしまわないためにも、金本監督は鳥谷選手を開放すべきだと思う。キャプテンマークを返上させたって良いと思う。とにかく今は、鳥谷選手自身がベストと思えることをすべきだ。少なくとも今季の鳥谷選手を見ている限り、ベストスタイルで挑めているようには見えない。

その上三塁コンバート案まで出ており、鳥谷選手がなぜ調子を落としているのかという論理的な話を聞くことはほとんどできない。金本監督自身、鳥谷選手に無理に変革を求めるのではなく、まずは鳥谷選手の「らしさ」を取り戻してあげるべきではないだろうか。

どうも筆者には、金本監督は自分が選手時代にやってきたことと同じことを選手に求めているように見えてしまう。しかしそれは選手の個々を無視する結果に繋がり、指導者として成功できるやり方ではない。鳥谷選手にも鳥谷選手らしさという個性がある。その個性を消してまで変革を求めるべきなのだろうか。筆者には疑問に思えて仕方ないのである。





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