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2016年04月29日

五輪組織委員会が求める神宮使用中止に募る野球ファンの怒り

logo-swallows.gifのサムネール画像東京にオリンピックを迎える2020年、オリンピック・パラリンピック組織委員会が神宮球場の7ヵ月間の使用禁止を求めているようだ。だがこれはあまりにも横暴だ。冬季7ヵ月間ならまだしも、求められているのは5〜11月の7ヵ月だと言う。プロ野球はシーズン真っ只中だし、大学野球や高校野球だって試合を行えなくなってしまう。

野球シーズンに神宮球場を利用しているのは東京ヤクルトスワローズ、東京六大学リーグ、東都大学リーグ、東京高校野球の主に4団体だ。この4団体で年間400試合以上行われているようで、もし5〜11月に神宮球場を利用できないことになれば、400試合のほとんどは消化できないことになる。運営面に於いても商業面に於いても大打撃だ。

果たして五輪組織委員会はそれを承知で7ヵ月もの神宮球場の使用中止を求めたのだろうか。野球シーズンの7ヵ月もの間に神宮球場を使えなくなれば、他団体にどのような多大な不利益が生じるかも予測できないようなスタッフが、五輪組織委員会を運営しているのだろうか。そうだとすればこれまでに発生している一連のオリンピックに関する問題点にも合点が行く。このようなことを予測できないのだから、エンブレムにしても会場設計にしてもスマートな進行ができないことも当然だ。果たしてこのようなプロジェクトを、国を挙げた一大事業と言ってしまっていいのだろうか。

日本は野球ソフトボールの五輪復活を強く求めているはずだ。その日本の五輪組織委員会が野球界に対して求めたものがこれだ。こんなことでは野球が五輪に復活することは今後も難しいだろう。五輪組織委員会が野球をリスペクトしていないのだから、復活など求める方が愚かなようにも思えてしまう。

大学・高校野球であれば本拠地も何も関係ない。どの学校も同じ球場で戦うのだから、地の利の影響は限りなく少ない。だが東京ヤクルトスワローズはどうだろうか。仮に7ヵ月神宮球場を使えないことになれば、スワローズはシーズンを丸々ロードで戦うことが強いられる。他球団と比較をすれば圧倒的不利な状況であり、これは東京五輪が開催される年に、東京の球団に優勝をしないでくれ、と言っているようなものだ。

五輪組織委員会は神宮球場をボランティアの待機所や、資材置き場として使いたいようだ。だが近くに代々木公園という広大な広場があるのだから、そこを上手く活用すればいいのではないだろうか。それとも神宮球場は別にどうでもいいが、代々木公園は観光客に散歩を楽しんでもらいたいとでも考えているのだろうか。今回の五輪組織委員会の要望は、野球ファンにそう受け取られても不思議はない酷い対応だ。

五輪組織委員会の運営力がここまで低いとなると、果たして東京に五輪を招致する意味はあったのだろうかと疑問さえ抱いてしまう。エンブレムも結局は盗作だったし、先日選ばれた新たなエンブレムの選考方法にも疑問が噴出しているらしい。新国立競技場の新たな設計に関しても、聖火台を置く場所を作れないなどと呆れたことを言っている。そんな最中、前任者とも言えるザハ・ハディッド氏が心臓発作で亡くなっている。

そして今度は神宮球場問題。五輪組織委員会は一体何をやっているのだろう。行っていることがあまりにもお粗末だ。そしてリーダーシップが存在しているように、我々ファンの目には映っていないことも問題だ。五輪プロジェクトを誰が牽引し、誰に責任があるのかがわからない。こんな状況で東京五輪を成功させることは果たしてできるのだろうか。

スワローズをはじめ、東京の野球団体のことさえもちゃんと考えてあげられないような組織に、世界中から集まってくる観客たちを守り、心地よく過ごしてもらい、楽しませることなどできるのだろうか。神宮球場の使用中止期間は今後見直されるとのことだが、やはり野球4団体の要望通り2ヵ月以内というのが妥当な線だ。

さて、最後にスワローズ目線で話を付け加えておきたい。2020年は少なくとも2ヵ月以上は神宮球場を利用することができなくなる。それによって地の利を失わないように、今のうちに準フランチャイズを作っておくことが重要だ。例えば近場で言えば西武ドームやQVCマリンなどを、かつて東京ドームをジャイアンツとファイターズが併用していたようにし、準フランチャイズとして準備を整えておくべきだと筆者は考えている。

スワローズはプロ球団だ。つまり神宮球場を使えないということを敗戦の理由には決してしてはいけない。神宮球場を使えなかったのに優勝をした、というくらいにならなければいけない。埼玉県であればスワローズのファームは戸田にあるため、西武ドームを準フランチャイズにするメリットは感じられる。さらに言えば渋谷駅から西武ドームは電車1本で行けることも、スワローズファンにとっては多少のメリットにはなるのではないだろうか。

勝負事で勝つために何よりも重要なのは準備だ。優勝できるチームは準備を決して怠っていない。だからこそスワローズにも2020年に向け、今からしっかりと準備と整えファンを安心させてもらいたいと筆者は思うのである。






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