今江敏晃,FA

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2015年11月10日

ロッテ今江敏晃選手が涙のFA宣言、千葉との決別

logo-npb.gif千葉ロッテマリーンズの今江敏晃選手がFA宣言を行った。これで事実上、2016年シーズンは今江選手はマリーンズのユニフォームを着ないことが決定的となった。ロッテ球団はFAでの宣言残留を認めていない。つまりFA宣言=移籍というのが、現時点での千葉ロッテマリーンズなのだ。

宣言残留を認めないという方針を責めるつもりはない。金満球団であるならまだしも、ロッテ球団は大きな黒字を出しているわけではない。しかも親会社は今年、いわゆるお家騒動で揺れている。FA残留ということになれば、今江選手レベルであれば他球団との争奪戦は必至となり、年俸の高騰や条件面での熾烈な駆け引きも予想される。つまり争奪戦になった場合、FA残留を認められない球団には勝ち目はないということになるのだ。

パ・リーグオフィシャルYouTubeより

今江選手の今季の推定年俸は2億円とされている。これは2年前に国内FA権を取得した際に結ばれた2年契約だと思われるため、2013年シーズンの結果を踏まえ結ばれた契約となる。2013年の今江選手は打率.325(リーグ2位)を打ち、守る方でも三塁手としてリーグトップの守備率をマークした。この活躍でチームをクライマックスシリーズへと導いた。

しかし2年契約後の成績を見ると昨季は打率.270だったが、ふくらはぎを痛め開幕には間に合わず。今季2015年は.287を打ったが骨折により98試合の出場にとどまった。

今江選手は男気溢れる選手だ。何年前だろうか、契約更改後に実際の金額よりも低い年俸額が報道されたことがあった。ここで選手がそれを正す義務はないわけだが、しかし今江選手は「球団は今江の活躍を評価してくれなかった」とファンに思われるのを嫌い、報道よりも大幅な増額だったことを公表した。そんな今江選手がマリーンズを飛び出す決意をしたのだから、今オフのロッテ球団の今江選手に対する評価は、かなり低いものだったのだろう。

今江選手も32歳となり、すっかりベテランの域に入っている。そして怪我も増え成績が落ちてきたということもあり、球団は年俸2億円から大幅なダウンを提示したのだろう。だが常識的なダウン提示だけで今江選手がFA宣言を決意したとも思えない。おそらく2度行われた交渉の中で今江選手は「もう自分はそれほど必要とされていない」と感じてしまったのではないだろうか。

今江選手のようなタイプは、金額だけで動く人間ではないと筆者は考えている。マリーンズへの愛着、マリーンズファンへの愛情を誰よりも持っている選手だからだ。それでもFA宣言をしてたった2度の交渉でマリーンズを去る決意をしたということは、金額以外にもそれなりの理由があったと推測できる。やはり一番考えやすいのは、球団が単年契約を譲らなかったということだろうか。

三塁手としての高い守備力、巧打、そしてリーダーシップを兼ね揃える今江選手を欲しがる球団は1つや2つではないだろう。年俸2億円という金額は下がるかもしれないが、複数年契約を結びたがる球団は少なくないはずだ。

仮に松田宣浩選手がメジャー移籍となればその穴を埋めるためにホークスが手を挙げる可能性もあるし、今江選手の出身地である京都からほど近い大阪のオリックスも中島裕之選手、小谷野栄一選手といながら、今季は三塁手を固定することはできなかった。セ・リーグを見ても三塁手をしっかりと固定できたのはスワローズとベイスターズだけだ。こうして見渡してみると、やはり今江選手を欲しがる球団はいくつもあることがわかる。

FA宣言をした記者会見で、今江選手は堪え切れず涙を流した。この涙が何よりも「本当はマリーンズに残りたかった」という今江選手の本音を表していたように筆者には感じられた。今までは「ミスターロッテ」の背番号を背負い続けてきた今江選手だが、来季はユニフォームは変われど、今までのように溌剌としたプレーを我々野球ファンに魅せつけてもらいたい!





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