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2016年12月26日

歪さを感じてしまう西武球団の2017年フロント人事

  • 歪さを感じてしまう西武球団のフロント人事
  • ライオンズが低迷を続けても職に留まる鈴木葉留彦氏
  • ライオンズの将来は渡辺久信GMの誕生で変わるのか

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埼玉西武ライオンズが新たなフロント人事を発表した。それは2017年1月1月付で渡辺久信シニアディレクターが編成部長を兼任し、鈴木葉留彦球団本部長兼編成部長は球団本部長職のみの肩書きになるというものだ。だが筆者はこの人事に違和感を感じてしまうのである。西武球団のこの人事は少し歪ではないだろうか。


プロ野球球団の場合、球団社長が経営面を統括し、球団本部長もしくはGMが戦力面を統括する。基本的にはこの二者がオーナーの直下で仕事をしていくことになる。つまり球団本部長は編成部長を務めるのが当然の職務であり、果たして編成部長を退いた球団本部長に存在意義はあるのだろうか。

また、いくらキリが良いからと言って1月1日付というのも少し遅すぎる。鈴木葉留彦球団本部長は先日、来季に向けた補強は完了したと宣言した。編成部長とは選手補強が仕事であるわけだが、その補強が終わった後で編成部長に就任したところで、渡辺久信SDができることは限られてしまう。

それならば監督が変わった時点で渡辺久信SDに編成部長を兼任してもらい、辻監督と意思疎通を図りながら補強を行った方がよほど良かったのではないだろうか。

今オフ、西武球団はキャンデラリオ投手を獲得したわけだが、キャンデラリオ投手がプレーしたのはこれで8ヵ国目ということになる。今季だけ見ても3ヵ国を渡り歩きプレーをしている。キャンデラリオ投手がこれほど頻繁にリーグ・国間を渡り歩いていることを鈴木葉留彦球団本部長は「理由はよくわからないがハングリー」とコメントしている。よくわからないのに選手を獲得してしまう、それが鈴木葉留彦球団本部長のやり方なのだ。

8ヵ国でプレーをしていることは別に問題ではない。問題なのはその理由を西武球団が把握していないということだ。あまりにも選手の身辺調査が甘過ぎないだろうか。そしてそれに対し鈴木葉留彦球団本部長のコメントがあまりにも無責任すぎてファンとしてはもう笑うしかない。

もうこのタイミングで渡辺久信GMを誕生させても良かったのではないだろうか。もちろん編成に関し無関係になるわけではないだろうが、編成部長を兼務しない球団本部長というものに筆者は存在意義を感じられないのである。

球団本部長やGMというのは、オーナーもしくは球団社長から決まった予算を与えられて、その予算内で最大限の選手補強を行うのが最大の仕事だ。だが鈴木葉留彦球団本部長は来季その役割を務めないという。では来季、鈴木本部長は一体何をするのだろうか?それが筆者にはわからず、この人事に歪さを感じてしまうのである。編成予算だけを管理し、渡辺久信SDを楽にするという役割だけを務めるということなのだろうか。

さて、渡辺久信SDは将来的にはGM候補だと言われている。だがその渡辺久信SDもあまり周囲の意見を聞き過ぎないことが重要だと思う。例えば台湾から連れてきた外国人選手たちは基本的には郭泰源氏の推薦によるものだと思うが、現時点では郭俊麟投手は日本ではまったく通用していないし、C.C.リー投手も日本野球には適応できなかった。

周囲の意見に耳を貸すことは重要だが、貸し過ぎてはGMとしての仕事は果たし切れない。渡辺久信SD兼編成部長には、今後は渡辺SD自身が最終的に良いと思った選手だけを連れてきてもらいたい。そこに人付き合いを必要以上に優先してはならないと思う。

渡辺SDは活躍する選手を見極める目を持っている。例えば以前ライオンズと日通が練習試合をした際、牧田和久投手を見てすぐにドラフト指名を決めた。その牧田投手が今や日本代表に名を連ねているのである。

そしてコーチ人事に関しても監督時代、自らの意思で招聘したコーチたちがしっかりと機能し監督初年度から日本一を達成した。だがその後当時の前田球団本部長が主導したコーチ人事が行われてから2009年以降、ライオンズはパタリと優勝できなくなってしまった。仮に2017年も優勝できなかったとすれば、また10年間もリーグ優勝から遠ざかることになってしまう。

渡辺久信SDの編成力が本当に活きてくるのは2018年以降となる。それまでは1年の時間があるわけだが、この間にもうすぐにでも1年後に補強する外国人選手、ドラフト候補選手たちをしっかりと見極めていて欲しい。鈴木葉留彦球団本部長と前任者が壊してしまったチームバランスを、渡辺久信SDのエネルギッシュな活躍でなんとか取り戻してもらいたい。

現状、岸孝之投手の穴どころか涌井秀章投手の穴さえも西武球団は埋められていない。そしてまた性懲りもなく実績に乏しい投手、謎が多い選手を格安で連れてきて補強は完了したと鈴木葉留彦球団本部長は宣言した。だがファンの目には補強が終わったとはまったく写っていない。

渡辺久信SDは来年1月以降、積極的にトレードなどを仕掛けてチームをリビルディングしてもらいたい。まだまだ先発投手は手薄以下の状態だと思うし、外野を守れる外国人野手も必要だと筆者は感じている。そもそもライオンズには「おかわり二世」や「左のおかわり」といった同キャラクターの選手が多すぎる。栗山巧選手や秋山翔吾選手に関しても活躍を促すためにも安泰にさせてはいけないし、ライトのポジションもここ数年まったく埋められていない。つまりまだまだチームビルディングは終わっていないということだ。

ちなみに鈴木葉留彦氏が球団本部長に就任したのは2011年シーズン終了後からだったが、以降ライオンズは優勝どころか現在は3年連続Bクラスに沈み続けている。また1軍打撃コーチを務めた2000年のチーム打率はリーグ最下位だった。88〜89年も1軍打撃コーチを務めているが、この頃はAKD砲が活躍した西武黄金期であり、ここでも鈴木葉留彦コーチのコーチとしての実績はほとんど見られない。

西武球団はなぜここまで実績を残せない人物を球団本部長に据えるのだろうか、前任者然り。西武球団もそろそろ日本ハム球団のように未来を見据えた球団運営を行なっていかなければ、また身売りを繰り返した暗黒時代に逆戻りしてしまうのではないだろうか。いや、もうそこに片足を踏み入れているように筆者の目には写っている。近い将来渡辺久信GMが誕生した際には、チームを0から作り直すくらいのエネルギーでライオンズを生まれ変わらせてもらいたい。それが筆者の最たる願いだ。





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