森友哉

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2016年02月25日

森友哉捕手が今季中に正捕手になることはできない予測理由

logo-lions.gifのサムネール画像埼玉西武ライオンズの森友哉捕手が、捕手としてのプレーに苦しんでいるようだ。今季は本格的に捕手として起用される予定となっているが、昨日の試合でもバッテリーを組んだ野上亮磨投手にサインで三度首を振られ、バンヘッケン投手の持ち味を活かすこともできず、さらにはパスボールまで記録してしまった。

パスボールというのは捕手が最もやってはいけないプレーだ。同じ後逸であってもワイルドピッチとはまったく違う。パスボールというのは捕手が「このボールを投げてくれ」とサインを出し、それを投げた投手の球を弾き後逸してしまうプレーだ。投球が変なところに行って捕れなかったワイルドピッチとは根本的に異なる。つまり投手の信頼を最も失いやすいのがパスボールというわけだ。


確かにサイン通りの球種を投げても逆球になることはある。だが逆球くらいは楽に捕れるようにならなければ、正捕手の座は遠のいてしまうだろう。160km/h近いボールを投げる投手の逆球を弾くのならまだわかるが、昨日バッテリーを組んだのはストレートのアヴェレージが140km/hちょっとの野上投手だ。しかもパスボールしてしまった球種はチェンジアップで、カウント2ー2から空振りを奪っていた。もし森捕手がパスボールしていなければ空振り三振となっていたのだ。

しかし森捕手がプロ入り後、ここまで本格的に捕手に取り組むは3年目にして初めてのことで、過去1軍に投手のボールをここまで多く捕った経験はない。もちろんファームではそれなりにマスクも被って来たとは思うが、1軍レベルの変化球のキレは、ファームとは比較にはならない。だが高校時代にはすでにプロレベルにあった1学年上の藤浪晋太郎投手の変化球を捕っていた。あの威力抜群のストレートとキレのある変化球を捕っていたのだから、もっとどっしりと構えて自信を持ってプレーをすれば、森捕手のキャッチャーとしてのプレーの質はすぐに向上していくはずだ。

今、森捕手が最も気を付けなければならないのは自信を失うことだ。自信のない捕手ほど信頼できない存在はいない。だがこれは森捕手だけではどうにもならない。バッテリー担当である田口昌徳コーチがケアしていかなければならないことだ。田口コーチはこれまでホークスの2軍と、昨季はイーグルスの1軍でバッテリーコーチを歴任してきた。指導歴は十分にあると言えるだろう。

ライオンズは若くて明るいというチームカラーを持っているわけだが、田口コーチも現役時代から明るい性格で知られ、コーチとしてもまだまだ若い。こういうタイプの指導者であれば、やはり明るい性格の森捕手も非常にやりやすいのではないだろうか。

さらに現時点での正捕手である炭谷銀仁朗捕手も、森捕手にアドバイスすることは厭わないと話している。プレーしやすい環境を作ってくれそうな田口コーチに、親身になってくれる日本代表でもある炭谷捕手の存在。森捕手にとってこれほど恵まれた環境は他ではなかなか手に入れられないのではないだろうか。

ライオンズには過去、高木大成捕手、和田一浩捕手、貝塚政秀捕手ら、捕手からコンバートして打者として成功した選手が多数いる。そのため森捕手もコンバートして打撃に専念すべきだという声もあるとは思う。だが筆者はそうは思わない。近年打てる捕手がまた減ってきていることもあるが、やはり森捕手にはクリーンナップを打てる捕手へと成長していって欲しい。

ちなみにホークスの城島健司捕手が打てる主力捕手となったのは高卒3年目のシーズンからで、この年は117試合でマスクを被り、打率.308という好成績をマークしている。森捕手の場合、炭谷捕手の存在があるため117試合でマスクを被ることは難しいとは思うが、指名打者を含めれば昨季の138試合に近い試合に出場することにはなるだろう。

指名打者として出場している場合、途中からマスクを被ることは難しい。と言うのは指名打者解除後は、その試合でもう一度指名打者を立てることはできないからだ。そうなるとよほど試合の大勢が決まって来ない限りは、森捕手が途中からマスクを被る機会はほとんどないと言え、マスクを被るとすればやはり試合の頭からということになる。そういう事情もあり、3年目の城島捕手ほど多くの試合でマスクを被ることは難しいと予想することができる。

だが将来的には間違いなくクリーンナップを打つ正捕手になるだろう。今はまだ炭谷捕手も28歳と若く、まだしばらくは選手として衰えることはないどころか、まさに今絶頂の年代でプレーしている。そのため炭谷捕手が怪我でもしない限りは、今季中に森捕手が正捕手の座に就くことはないだろう。だが決して焦ることなく、今はたくさんのミスを経験しながら少しずつ正捕手への道を歩んで行って欲しいと筆者は考えているのである。






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