菊池雄星,開幕投手

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2016年02月19日

岸投手ではなく菊池雄星投手を開幕投手に指名した田辺監督

logo-lions.gifのサムネール画像埼玉西武ライオンズのサウスポー、菊池雄星投手が自身初の開幕投手を務めることになった。田辺徳雄監督はそれを2月16日に本人に伝えたようだ。ライオンズの今季開幕戦は3月25日、西武プリンスドームでのバファローズ戦となる。田辺監督は相性を考えての起用とコメントしているが、当然それだけではないはずだ。

田辺監督の目に、今季の菊地投手が昨季までとは違うように見えたための起用でもあるはずだ。それほどまでに菊地投手の状態が良くなければ、相性だけで開幕投手を選ぶことはないだろう。人によっては「ただの1試合目」と捉えることもあるが、一般的には開幕戦に勝つか負けるかというのは、シーズンを貯金生活から始めるか、借金生活から始めるかという違いとなる。選手の気分的には雲泥の差だ。

さて、相性という話があったが、実際菊地投手は昨季、バファローズ戦ではよく抑えていた。被打率も.174と良く、菊地投手自身苦手としていたのはT-岡田選手くらいだ。他の打者は実力さえ発揮できればよく抑えている。一方ホークス戦やファイターズ戦となると被打率が.250前後まで跳ね上がってしまう。この相性の良し悪しは確かに顕著とも言える。

金曜日の開幕戦に菊地投手が投げるということは、火曜日は岸孝之投手が投げることになる。実は開幕してからの1ヵ月間は、火曜日は難しい曜日となるのだ。と言うのは最初の火曜日以降、ホークス戦、ファイターズ戦、ホークス戦、ファイターズ戦、マリーンズ戦と、昨季の上位3チームとの戦いが続く。開幕直後に借金を背負わないためにも、この昨季上位チームとの戦いで負け越すわけにはいかない。そのためにもあえて火曜日にエース岸投手を持って行った、と考えることもできるだろう。

田辺監督は決して口にはしないとは思うが、開幕後1ヵ月程度は、金曜日よりも火曜日を重視しているのだと思う。だがそれを口にしては菊地投手のプライドを傷つけることになるため、例え記者の誰かが聞いたとしても答えることはないだろう。とにかく今季のライオンズはホークスを倒すことを主眼に置いている。そのためにも今季は非常に状態の良いエース岸投手をあえて開幕戦から外し、火曜日に持って行ったのだと筆者は考える。

恐らくオールスター明けに関しては、菊地投手の状態が余程良いか、もしくは岸投手の状態が悪くない限りは、後半戦の開幕戦は岸投手で行くのではないだろうか。実績から言えばライオンズのエースは間違いなく岸投手だ。普通に考えれば開幕戦は岸投手が投げるべき試合であり、その岸投手のプライドを傷つけないためにも、田辺監督はここで筆者が書いているような戦略を、もっと深みが増した形で岸投手に伝えているのではないだろうか。

今季のライオンズ、そして田辺監督からは、昨季まで以上に勝利への貪欲さが感じられる。チーム一丸となり打倒ホークスを目指しており、とても2年連続Bクラスに沈んでいるようなチームには見えない。やはり常勝球団が2年連続Bクラスに沈んでしまったということで、選手たちの目の色も変わってきたのだろう。

ライオンズの投手陣は随分と整備されてきた。先発投手は岸投手、菊地投手、牧田和久投手、高橋光成投手、野上亮磨投手、十亀剣投手、多和田真三郎投手、バンヘッケン投手、郭俊麟投手と駒は十分に揃っており、リリーバーも増田達至投手、高橋朋己投手、C.C.Lee投手、岡本洋介投手、武隈祥太投手、岡本篤志投手と、こちらも数年前とは比較にならないほど整備されてきている。

12球団屈指とも言える強力打撃陣にこの投手陣があれば、優勝してもまったく不思議ではないだろう。いや、と言うよりはこれだけの戦力が整っているのだから優勝しなければならない。実は2000年代に入りライオンズがリーグ優勝を果たしたのは2002年と2008年の僅かに2回だけなのだ。80〜90年代までは最強軍団だったライオンズが、最近16年間では僅かに2回しかリーグ優勝を果たしていない。これは由々しき事態とも言える。

そしてこの事実を田辺監督を始めとし、選手たちも十分理解しているはずだ。だからこそ今季のライオンズからは勝利への貪欲さが今まで以上に感じられるのだろう。エースを開幕戦から外すという田辺監督の決断を吉としていくためにも、ライオンズには是が非でも8年振りのリーグ制覇を成し遂げてもらいたいと筆者は願っているのである。






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