木村昇吾

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2016年02月05日

木村昇吾選手のFA権行使は成功だったのか、失敗だったのか

logo-lions.gifのサムネール画像広島東洋カープの木村昇吾選手がFA権の行使を明言したのは2015年11月10日のことだった。一方球団側は木村選手がFA宣言した場合、再契約する意思はないことを明言していた。つまりFA宣言=カープ退団ということになる。それでも木村選手はFA宣言する道を選んだ。

通常FA権を行使するということは、今まで以上に待遇の良い球団への移籍を目指すということになる。会社員であれば転職だ。通常転職をする場合、今までよりも給料が低い会社に転職するケースはほとんどない。よほど大義があれば別だが、そのようなケースはほとんどないに等しい。

では木村選手の年俸はどうだったかと言えば、2015年は4,100万円という年俸を得ていた。出場試合数や成績を見る限り、決して低い評価ではなかったように感じられる。だが本日契約を結んだ埼玉西武ライオンズが提示した金額は、年俸2,000万円という額だった。カープ時代の半分以下だ。冷静に見るならば、木村昇吾選手のFA権行使は失敗に終わったと評価することができる。もちろん昇給に関してのみの話ではあるが。

年俸が半分以下になるというのは、木村選手にとっては大ダメージだったはずだ。3人の子どもがいる状況ではなおさら難しい決断だったと思う。だが木村選手はこの条件を受け入れるしかない状況だった。何故ならFA宣言後、木村選手にオファーを送ってきたのは西武球団が唯一だったからだ。もしこの2,000万円というオファーを受けなければ、木村選手は引退、もしくは浪人という状況になっていたのだ。

だがライオンズというチームは、木村選手にとってマイナスばかりのチームではない。と言うのは今季のライオンズは、昨季ユーティリティプレイヤーとして大活躍した脇谷亮太選手がジャイアンツに出戻ってしまったからだ。つまり脇谷選手が務めていた左打ちの内野手というポジションが空いているわけであり、内野ならどこでも守れる左打ちの木村選手は、まさにそのポストにフィットする選手となる。

ただライオンズの内野陣は層が非常に厚いため、内野でレギュラーを獲ることは木村選手の打力では難しいだろう。一塁メヒア選手、二塁浅村栄斗選手、三塁中村剛也選手、そして遊撃手は金子侑司選手、鬼崎裕司選手ら複数の選手が熾烈なポジション争いを繰り広げている。木村選手がライオンズで生き残るためには、とにかく外野も含めたユーティリティプレイヤーとしての地位を狙っていくしかない。

つまり中村剛也選手やメヒア選手の守備の代役であったり代走であったり、そのような役割だ。そういう意味ではカープ時代と比べると役割に変化はなく、また出場機会が大幅に増えることも考えにくい。外野陣を見渡したとしても左翼手は栗山巧主将、中堅手は最多安打の秋山翔吾選手と完全に固定されており、残る右翼手に関しても遊撃手同様、多くの選手たちが熾烈なポジション争いを繰り広げている。同姓である木村文紀選手などは、打撃がもう少し安定すれば右翼手としてレギュラーに固定される可能性も高い。

全体的に見ていっても、今回のFA権行使が成功だったとは言い難い。成功だったと言えるようになるためには、レギュラーを獲得するしかない。だが木村選手のこれまでの打撃成績から見て、強打を誇るライオンズというチームでレギュラーを務めることは非常に難しい。だがライオンズに入ったからには、ライオンズの優勝に貢献する活躍を見せてもらいたい。

レギュラーになれなかったとしても、燻し銀でも良いではないか。木村昇吾選手には、バッテリー以外はどこでも守れるという強みがある。守備のスペシャリストとして地位を確固たるものにしていけば良いと思う。そして交流戦でカープと対戦した際には、カープのフロントを悔しがらせるような存在感を示していてもらいたい。筆者は木村昇吾選手に対し、そのような期待を持ちながら応援していきたいと思っているのである。





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