松坂大輔,復帰

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2016年08月25日

肩痛への不安も癒え、3ヵ月振りに実戦復帰した松坂大輔投手

  • 3ヵ月振りの実戦マウンドに登った松坂大輔投手
  • 3ヵ月前と比べると投球フォームを大幅に修正
  • プロ入り時、東尾修監督と交わした松坂投手の約束

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福岡ソフトバンクホークスの松坂大輔投手が、久し振りの実戦登板を果たした。前回登板は5月14日のウェスタンリーグでのカープ戦だったのだが、この時は2回途中で9失点を喫する乱調振りだった。だが今日8月25日に行われた同じくウェスタンリーグのカープ戦では、1イニングを投げて被安打0、失点0という上々の内容だった。


今日投げたボールの最速は144km/hだったようだ。実戦復帰マウンドとしては上々と言える球速ではないだろうか。そもそももう、松坂投手は若い頃のように威力抜群のストレートでグイグイ押すピッチャーではない。もちろん好調であれば並みの若手投手よりも遥かに威力のあるボールを投げられるとは思うが、しかしそれで1試合を乗り切れるような年齢ではなくなっている。

ちなみに松坂投手の元チームメイトである西口文也投手は、現在の松坂投手と同じ36歳だった2009年は4勝4敗という成績に終わっている。だがこれで終わる西口投手ではなく、38歳となった2011年には11勝7敗という好成績をマークした。ライオンズ時代には松坂投手とともに両輪と言われた先輩、西口投手がこれだけの数字を残しているのだから、松坂投手にできないはずはない。

そして東尾修・元ライオンズ監督との約束である200勝までもまだ36勝足りない。この数字をクリアせず松坂投手は引退するわけにはいかないのである。松坂投手はライオンズに入団する際、東尾修投手の200勝記念ボールを譲り受けている。そして同時に自らの200勝記念ボールを東尾監督に送ると約束している。この約束を果たすためにも、松坂投手は何としても完全復活を遂げなければならない。

さて、今年の4月に筆者は「肩への負担が大きく制球も定まらない松坂大輔投手のフォーム 」というコラムを書いた。この時と今日のピッチングフォームを比較すると、4月のコラムで指摘したポイントを大幅に修正してきているのがよくわかる。恐らく松坂投手自身、クロスインステップというストライディングが肩に負荷をかけているということに気付いたのだろう。

野球人のひとりとして筆者が最も好きな言葉は「無事是名馬」だ。一流選手は怪我が少ないからこそ一流なのである。どれだけ物凄いボールを投げられたとしても、怪我ばかりではその選手を一流と呼ぶことはできない。そういう意味でも松坂投手は、何とか来季こそは一流と呼ばれるまでに戻らなければならない。

肩への負荷が少ない、ライオンズ時代の松坂投手のフォームに比較的近い形に修正してきた。これはきっと吉と出るはずだと筆者は見ている。このまま順調に登板を重ねていけば、もしかしたらクライマックスシリーズでリリーバーとして1軍復帰することもあるのではないだろうか。

松坂投手は日本シリーズ、日本代表戦を経験し、メジャーリーグ時代は2007年、2008年と2年連続でポストシーズンに登板しており、2007年のポストシーズンでは日本人投手初勝利、同年ワールドシリーズでも日本人初の勝利投手となっており、非常に高い経験値を積んできている。

この経験値はポストシーズンのホークスにとっては大きな武器となるだろう。松坂投手が自らの経験をチームメイトたちに伝えれば、ホークスの投手陣はかなりの勇気を与えてもらえるはずだ。年齢的にも松坂投手は、そのようなことをしなければならないところに差し掛かっている。

ライオンズ時代、松坂投手は東尾監督にいつも言われていたことがある。それは「30歳を過ぎて速球派から技巧派へのシフトチェンジに困らないように、20代のうちにしっかりと技術を磨いておけ」というものだ。20代で全盛期の頃の松坂投手は、もしかしたらこの言葉を本気で聞いていなかったかもしれない。だが今となってはあの頃の東尾監督の言葉に重みを感じているはずだ。

松坂投手にはもう一花咲かせてもらいたい。それが筆者の切なる願いだ。このまま年俸泥棒と揶揄されたまま引退などして欲しくないのである。そう揶揄している野球ファンを黙らせるような復活を遂げて欲しいと、筆者は残りの今シーズン、そして来季の松坂投手に大きな期待を寄せているのである。





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