松田宣浩

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2015年11月22日

メジャー移籍濃厚の松田宣浩選手を直接慰留した孫オーナー

logo-npb.gif福岡ソフトバンクホークスの孫正義オーナーが、FA宣言をした松田宣浩選手に対し直接慰留を行ったようだ。これは日本的にはすごく良い対応だったと思う。過去、FAにより移籍していった選手は大勢いる。だがFA移籍後に「慰留されていたら残っていた」と語る選手は一人や二人ではない。そういう意味でも孫オーナー自ら松田選手に声をかけたことは、球団の誠意を伝えるには十分過ぎるアクションだったと思う。

仮に松田選手の心が残留とメジャーの50/50であれば、それが残留へと傾いていくことになるだろう。だがこのやり方はアメリカでは歓迎されない。オーナーは現場には直接口を出さないのが暗黙のルールであり、それをしてしまうとGMや監督の職域を侵すことになる。オーナーはあくまでもGMや球団社長を介し意見を伝えるのがマナーとなっている。

一方の日本ではそのようなマナーはまだ色薄い。本来選手との残留交渉はGMの職域となるわけだが、オーナーや監督が出馬することも珍しくはない。だが日本はある程度まではこれで良いと思う。例えばこの時監督が「慰留はGMの仕事なので、自分が言うことは何もない」とメジャーリーグの監督のような対応を取ってしまうと、選手は監督から必要とされていないと感じてしまう。そしてそこにはあらゆる誤解が生じ、後々遺恨となり残ってしまう。

WBSC Premier12 オフィシャルYouTubeより

松田選手は先日まで行われていたプレミア12でも侍ジャパンのレギュラーとして活躍していた。2本塁打を放つ見事な活躍だった。今回日本が対戦したアメリカチームはほとんどすべてがマイナーリーガーで構成されていたわけだが、松田選手がそれをどう感じたかだ。恐らく日本のプロ野球は3Aよりはレベルが上であると実感したのではないだろうか。

それに加え、メジャーリーガーが出てこないという屈辱も感じたのではないだろうか。筆者は正直なところ、ファンとして屈辱を感じた。もしアメリカが本気で勝ちに来たとすればメジャーリーガー中心のチーム構成となり、そうであったならアメリカはもっと圧倒的な力の差を見せつけていただろう。そしてそのチームを倒してこその世界チャンピオンであり、最高峰の選手が出ていない限りは、果たしてこのチャンピオンシップにどれだけの価値があるのかと、筆者は疑問に感じてしまう。

プレミア12という世界大会であっても最高峰の野球を体感できないのであれば、やはりメジャーに行くしかないというのが選手としての気持ちだと思う。松田選手自身もきっと、アスリートである限り最高峰を目指したいと考えているはずだ。

孫オーナーの慰留は、間違いなく松田選手の心に響いたと思う。だが現実問題として、実際にメジャー球団がメジャー契約という待遇によって松田選手を獲得しようとしている。メジャー待遇での契約を蹴るという選択肢は、果たして選手の中に存在するだろうか。オーナーのアクションは選手への愛情が感じられる。しかし松田選手を一人のアスリートとして見るのであれば、メジャーに行かせてあげるべきだろう。

メジャーに行き、最高峰の技術を身につけ、それを何年か先に日本に持ち帰る。それが松田選手がアスリートとして取るべき行動だと筆者は考えている。もちろん野球ファンとして、松田選手のプレーを国内で見られなくなるのは寂しいし残念だ。だが反面、日本人プレイヤーにはもっとどんどん最高峰を目指してもらいたいという気持ちも強い。何故なら将来的には、日本チームにはメジャー最強軍団を圧倒して欲しいと願っているからだ。

日本プロ野球のレベルをもっと上げるためには、やはり選手をどんどん最高峰へ送り出すことが最短距離となる。そしてメジャーの技術を多くの選手たちに日本に持ち帰ってもらう。日本人内野手はメジャーでの苦戦が続いているこの状況だからこそ、筆者は松田選手にはメジャーのフィールドで、メジャーリーガーを唸らせる活躍をして欲しいと期待しているのである。






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