工藤公康,福岡ソフトバンクホークス

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2015年10月21日

マネジャーの名に相応しい采配を振るった工藤公康監督

logo-npb.gif福岡ソフトバンクホークスの新監督である工藤公康監督は、本当に素晴らしい采配を揮ったと思う。監督を英語で言うと Manager というわけだが、まさにマネージャーの名に相応しい采配だった。具体的に言うと投手起用だ。工藤監督は毎日でも投げたがるリリーバーを説得し、たくさん投げることよりも、良いコンディションで投げることの重要性を説き続けた。

特にセットアッパーである森唯斗投手は昨季以上の登板機会を望んだようだが、工藤監督は論理的に説得をし、納得させたようだ。それにより登板過多によるコンディョンの低下を防ぐことができた。ただしこの起用法も、層の厚いホークスだからこそ実現できたものだと言える。

例えば埼玉西武ライオンズのようにブルペン陣の層が手薄なチームだと、増田達至投手のように72試合という驚異的な登板数を数えることになり、これは2試合に1回は必ず投げている計算だ。ちなみにパ・リーグの登板数2位もやはりライオンズの武隈祥太投手の67試合だ。これは実はセ・リーグも同様で登板数のリーグ1位・2位は、東京ヤクルトスワローズの秋吉亮投手の74試合と、オンドルセク投手の72試合だ。両球団、この4投手の来季のコンディションが気になるところだ。

ホークスでは今季、鳴り物入りで加入した松坂大輔投手が肩の不調により登板することができなかった。それでも工藤監督は松坂投手を突き放すことも、焦せらすこともしなかった。工藤監督自身、引退直前にライオンズでプレーをしていた頃は、日々痛み止めの注射を打ってブルペン待機していた。その辛さを知っているだけに、松坂投手に対してもとにかくコンディショニングを最優先させ、2016年に完全復活してくれればいい、というくらいの言葉で対応していた。

その松坂投手は8月に肩の内視鏡手術を受け、そこから全治6ヵ月であるため、2016年の開幕には間に合わないかもしれないが、夏場までにはマウンドに戻ってきてくれるのではないだろうか。推定年俸4億円でホークス入りし、肩痛により1試合も投げることがなかったため、ファンからは随分と叩かれているようだ。しかし一番辛いのは松坂投手本人だ。ホークス入りの際にメディカルチェックを受け、肩肘に問題がないということで年俸4億という契約を結んだ。決して肩痛を隠して契約を結んだわけではない。だからこそ工藤監督も、松坂投手を守ろうとしているのだ。

工藤監督は敗因として選手を責めることはしない。選手をリスペクトしてくれる監督であるため、選手からの信頼も厚い。中には敗因を選手のせいにして責任逃れをするような監督もいるが、工藤監督は決してそのような小さい器の監督ではない。ただ筆者が個人的に気になるのは、工藤監督が弱小球団の監督を務めたらどういう采配を揮うのか、ということだ。

工藤監督は、森祇晶監督率いるライオンズの黄金期を経験している。そのため強いチームの勝ち方はよく知っている。だがその後FAで弱小球団であった福岡ダイエーホークスに移籍し、そのホークスをも優勝に導く貢献をしている。もし機会があれば将来、工藤監督が弱小球団を率いてチームを優勝に導く姿を見てみたいと筆者は密かに期待しているのである。





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