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2016年06月07日

巨人の世代交代の失敗はGMの一貫性のなさが要因となっている

  • 巨人の世代交代が上手くいかないのはGMの責任?!
  • 巨人のGMには僅か5年で3人も就任している!
  • 野球に詳しいだけでは決して務まらないGM職

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ジャイアンツ打線は一体どうしてしまったのだろうか。数年前は重量打線として球界屈指の打線を誇っていたはずが、今季ここまでの得点力は12球団最下位となっている。それでも交流戦では首位に立ち、ペナントレースでも首位争いをしているのだからチーム力を疑う必要はない。だが得点力に関しては意外とも言える状況で停滞している。それに関してはGMの職責が大きい。


もしかしたらこのタイミングで、FA補強による弊害が出始めているのかもしれない。FAや外国人補強によるポジションの重複状態が多いため、若い選手たちの1軍での出場機会が減ってしまっている。そのため世代交代が上手く行っていないというのがジャイアンツの現状ではないだろうか。

阿部慎之助捕手も、5年前であればクリーンナップを打つ力は十分にあったが、しかし今季は37歳(学年的には38歳)でシーズンインしている。さすがにジャイアンツのクリーンナップを打つ力はもうないように見えるし、怪我も増えてきている。コンディショニングが万全であれば年齢など関係ないわけだが、しかし近年の阿部捕手のコンディションを見る限り、年齢の波に勝つことはできていないようだ。

世代交代が上手く行っていないだけに、阿部捕手のポジションが目まぐるしく変わる状況にもなってしまった。本来であれば一塁手、もしくは指名打者に専念させたい年齢ではあるが、捕手への再転向を余儀なくされた。だが開幕前に右肩を痛めたことにより、そのプランも白紙に戻ってしまう。

本来であればもっと生え抜きの捕手を育てるべきところだが、2014年オフに相川亮二捕手をFAで獲得した。その相川捕手も昨季は怪我により満足にプレーすることはできなかったのだが、やはり相川捕手が加入したことにより、若手捕手の出場機会が減ってしまったことは確かだ。

捕手というポジションは、他のどのポジションよりも経験が物を言う。いくら練習をたくさん積んだとしても、実戦経験がなければ一流の捕手にはなれない。そういう意味ではジャイアンツは若手捕手を育てる環境を自ら放棄してしまったことになる。ジャイアンツは小林誠司捕手の実力不足を別の選手で補うのではなく、我慢して経験を積ませ、育成速度を速めることを考えるべきだったのではないだろうか。

内野陣を見ても片岡治大選手、村田修一選手、クルーズ選手と移籍組が非常に多い。村田選手は36歳という年齢にしては安定した結果を残しているとは思うが、しかし今季の得点圏打率は.216と、ある意味ではらしい数字となってしまっている。クルーズ選手にしても2億4000万円の年俸に相応しい数字とは言い難いし、片岡選手も2軍暮らしが続いている。

一時は育成に力を注ぎ上手く行っていたジャイアンツだったが、近年はそれが上手く機能していないように見える。これは事情はあれど、GMが頻繁に変わっていることも影響しているのではないだろうか。GMとはチームビルディングに関する最高責任者だ。そのGMが頻繁に変わることにより、チームビルディングに一貫性がなくなってしまったように筆者には感じられる。

成績が伴わなければGMも解任されるべきだが、しかしチームが上手く行っているのであれば監督同様にGMも変えるべきではない。ジャイアンツのGM制度は2011年に導入されたのだが、わずか5年の間で3人がGM職を務めている。これは明らかに多く、チームに一貫性が出てこない大きな要因だと考えられる。

現・堤GMに関してもスポーツマネジメントの専門家ではない。確かに野球には詳しいのかもしれないが、どれだけ野球に詳しかったとしても、スポーツマネジメントに関する専門知識がなければGM職は務まらない。

反面ファイタイーズの吉村浩GMはデトロイト・タイガースでスポーツマネジメントを学び、専門知識を身につけてからGMになった人物だ。そして今オフにGM職に就くのではないかと噂されている埼玉西武ライオンズの渡辺久信シニアディレクターに関しても、監督退任後に何年もかけてスポーツマネジメントを勉強している。

ジャイアンツは育成を含めた若い選手をもっと育てていく義務があるし、GMなどのフロント陣も育てていく必要があるのではないだろうか。そして多少失敗したとしても、その失敗によりすぐ解任してしまうようなことは避けるべきだ。それでは誰もGM職に就きたがらなくなるし、そもそもGMを育てることも不可能だ。

選手の世代交代はGM(もしくは球団本部長)のチームビルディング手腕にかかっていると言っても過言ではない。そのGMを目まぐるしく変えてしまっているのだから、ジャイアンツが少しずつ力を失ってきていることにも納得がいく。チームを安定的に強くしていくためには、GMが中長期的展望を踏まえた上で一貫性を示していく必要がある。

育てられるのなら徹底して育て上げ、育てる人材がいないポジションは的確に補強をしていく。だが近年のジャイアンツは1つのポジションに対して選手が重複することがある。これでは選手は育てられないし、獲得した選手を最大限活かしてあげることもできない。もしかしたらGMに一貫性を感じられず、チーム力が年々低下してきているのを実感したからこそ、原辰徳監督は素晴らしい成績を残しながらも勇退されたのではないだろうか。

昨季は優勝を逃したとは言え、とても監督を辞めるような成績ではなかった。確かに第二次政権は10年という区切りを迎えていたわけだが、辞めるのであれば、次期監督へのバトンタッチの準備をもう少し整えてから辞めても良かったように思う。昨オフの原監督の退任は、そのような点からも筆者にとっては少し不自然さを感じさせられるものだったである。





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