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2016年12月23日

プロ野球史上初FA選手を3人獲得した巨人、その役割とは?

  • プロ野球史上初FA選手を3人獲得した巨人には盟主としての役割がある!?
  • FA市場をもっと活性化させなければ良い選手がどんどん埋もれてしまう?!
  • 日本のFA制度は早急に改革していかなければプロ野球は発展しない?!

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ジャイアンツは今オフ、国内では史上初めて3人のFA選手を獲得した。ベイスターズの山口俊投手、ホークスの森福允彦投手、そしてファイターズの陽岱鋼選手だ。なお獲得できるFA選手の人数は制限されており、宣言選手が20人以下の場合は2人しか獲得できない。だが年俸Cランクの選手は含まれない。森福投手はCランクだったためこの制限には加えられず、ジャイアンツは3人の選手を獲得することができた。


このようにFA選手を多く獲得してチーム強化をするやり方は時代錯誤だとも言われている。だが筆者は大いに賛成したい立場だ。資金力のある球団はどんどん選手に資金を投入すべきだと思う。そして球界の盟主とも呼ばれるジャイアンツが率先してもっとFA宣言しやすい環境を日本球界は整えていくべきだ。そもそもFA残留を認めないというチーム方針自体、選手の権利を無視した考え方だと言える。

一部に於いて、日本のチャンピオンチームに勝たない限りワールドチャンピオンと呼ぶべきではないと、MLBのワールドシリーズという呼称が批判されることがある。だがこの批判はお門違いだ。なぜならMLBには人種に関する枠がないからだ。だが日本の場合は外国人枠というものがあり、1軍に帯同できる外国人選手は最大4人と定められている。逆にMLBの場合は世界中のどの国の選手が何人所属していても問題ない。まさに世界一を決めるワールドシリーズは相応しい呼称だ。

MLBの場合、極端な話チームにアメリカ人がひとりもいなくても問題ない。世界中から有能な選手が集まって構成されているのがMLBなのだ。そしてそれだけではなく、各球団の実力差を均衡化させる努力も昔から行われている。ドラフト制度やラグジュアリータックス(ぜいたく説)などがその一例だ。

ちなみに他の北米4大スポーツでは導入されているサラリーキャップに関しては、メジャーリーグでは選手会の反発により導入されなかった。その代わりに設定されたのがラグジュアリータックスで、これらの改革により1998〜2000年までヤンキースがワールドシリーズを三連覇したのを最後に、その後ワールドシリーズを連覇したチームは現れていない。球団の実力が均衡化されているという何よりの証拠だ。

さて、筆者は冒頭でジャイアンツは率先してFA補強すべきだと書いた。これは実力の均衡化とは相反する考え方だとも言えなくもない。しかしその先を考えるとそんなことはない。ジャイアンツがFA市場を活性化させ、もっとFA補強を行いやすい環境が整っていけば、他球団ももっとFA補強をしやすくなり、このような環境が整えられれば、他チームに行けば活躍できるであろう選手がちゃんと活躍できる場に行けるようになると考えられる。

現行システムでは確かにジャイアンツのFA補強は実力の均衡化には繋がらないだろう。だが大事なのはFA市場を活性化させることだ。プロ野球界ほど他球団に転職しにくい業界も珍しいのではないだろうか。

他の球団に行けばもっと活躍の場が与えられ、キャリアアップを目指せるはずなのに、チーム事情により1軍に上げてもらえない選手は決してひとりやふたりではない。日本のプロ野球界を観察していると、本当にもったいない選手の扱い方をしていると感じることが非常に多い。

今後、少なくとも1軍選手の20%がFAにより毎年入れ替えられるくらいの状況になっていけば、今まで以上に選手を活かせる機会が増えていくはずだ。だが現状では難しいだろう。中には2軍のリーグ戦で選手が足りなくならないようにするためだけに選手と契約している球団もあるからだ。例えば西武ライオンズの2軍などは、ある選手が2軍の選手不足によりまったく守ったことのないポジションを2軍の公式戦で守ることが少なくない。

三原脩監督の言葉を借りるならば、「超二流」をバランス良く集めてチームを強化していけるように、FA制度は今後早急に改革していくべきだろう。例えばメジャーリーグではアスレティックスやインディアンスが超二流を上手く活用してチームの勝利数を増やしている。これもFA制度が日本とはまったく異なるからこそできることだ。

今の日本プロ野球のFA制度ではスーパースターを集めるどころか、FAにより超二流を集めることすら不可能なのだ。やはりFA取得までの年数をもう少し短くし、そして旧所属球団への補償も撤廃するか、もしくは大幅に軽くしていかなければならないだろう。そうしなければ、いわゆる飼い殺しの憂き目に遭ってしまう選手は今後も減らないのではないだろうか。





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