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2016年08月19日

一気に首位に並んだ日本ハムの強さはGMのファインプレー

  • 11.5ゲーム離れていた首位ホークスに一気に追いついたファイターズ
  • ファイターズが毎年優勝争いに加わることができている理由
  • 三原脩監督を尊敬する栗山英樹監督の、そつのない論理的な野球

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いよいよパ・リーグが白熱してきた。8月18日、ホークスがライオンズに敗れ、ファイターズがバファローズに勝ったことでホークスとファイターズが首位でほとんど並んだ。実際には勝率の差でまだホークスが首位ではあるのだが、ゲーム差はない。2チームが首位で並んだと言って過言はないだろう。


一時期首位ホークスとファイターズには11.5ゲーム差あった。普通に考えればこの差を追いついていくのは非常に困難だ。単純にファイターズが12連勝し、ホークスが12連敗しなければ順位が入れ替わらないのである。だがファイターズは7月に球団新記録の15連勝をマークした。この大型連勝により、夏場になり打線が湿りがちとなったホークスに一気に追いついて行った。

栗山英樹監督は、三原脩監督を尊敬しているだけありそつのない野球をする。チーム打率とチーム得点力を見てもそれが良くわかる。ファイターズのチーム打率は8月18日時点で.267で、これはリーグトップとなる。そして得点は481でやはりリーグトップだ。つまり走者が出たらしっかりと返す野球ができているということだ。

一転5位ライオンズの数字を見てみると、チーム打率は.264のリーグ2位で、1位のファイターズとほとんど変わらない。しかし得点力は453でリーグ4位だ。要するに走者は出すものの、残塁が非常に多いということになる。これは1球ごとに細かいサインを出せないチームによくありがちな数字のバランスであり、1球ごとにサインを出せないチームというのは安定的に勝ち続けることはできない。

毎年のように優勝争いをしているチームは補強面のバランスの良さはもちろんのこと、細かくサインが出されることによってチーム全体が常に同じ方向に向かってプレーすることができる。つまりしっかりと団体競技としての野球をしているということだ。それが現在のファイターズというわけだ。しかしライオンズの場合は順位も影響してか大味な攻撃が多く、団体競技というよりは個人競技に近い野球になってしまっている。そのために戦力が揃っていたとしても上位に立つことができない。

栗山監督は非常に論理的な方だ。野球とは論理的でなければ勝てないスポーツだ。選手がいくら高い技術を持っていたからといって、そこに論理が存在しなければ所詮は個人競技になってしまい、個人では団体に勝つことはできない。だが栗山監督は戦略(チーム方針)と戦術(実際のプレー)を上手く噛み合わせることにより、9人の個人を1つの団体として巧みにまとめ上げている。

三原脩監督は「アマは和して勝ち、プロは勝って和す」という言葉を遺している。ファイターズは勝つことによってどんどん強くなっているように見える。チームバランスも良く、余剰戦力はほとんど見当たらないし、明らかに不足している部分も見当たらない。若手もいればベテランもおり、どこを取ってもバランスが良いように見える。これはまさに吉村浩GMと、山田正雄前GMのファインプレーだ。

他球団に於いてはGMとしての能力を持たない人物が球団本部長を務め、補強ミスによりチームバランスを壊してしまっている例が複数ある。だがファイターズの場合はそうではない。ドラフト戦略やその他補強面に関し、常に一貫したスカウティングを行っている。「良い選手がFAになったから獲っておこう」という安易な考えで補強は行わない。だからこそチームバランスが崩れることなく、毎年のように優勝争いに加わることができている。

さらにはGMが作りあげたチームを、栗山英樹監督が巧みに扱っている。指導者経験はなかったとは言え、栗山監督の野球理論を買い監督として招聘したこともまた、今思えば山田GMのファインプレーだったと言える。

ファイターズは日本一になった2012年の翌年、2013年は最下位に沈んでいる。しかし2014年は3位とすぐにAクラスに戻り、昨季は2位に浮上。今季はシーズンの佳境で現在は首位と並んでいる。ちなみに最下位に沈んだ2013年は64勝78敗で14の負け越しだったわけだが、現在5位のライオンズは17負け越し、最下位のバファローズは21負け越している。これらと比較をすれば、最下位に転落したとは言えチームが崩壊したわけではなかったことがわかる。

現時点でのチーム状態を比較すれば、ホークスよりもファイターズに分がありそうだ。だがここからホークスが息を吹き返すのか、それとも今日から始まる天王山でファイターズが一気に奪首していくのか、今週末の野球ファンは札幌ドームから一時も目を離せそうにない!





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