大谷翔平,成績,不調

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2016年05月15日

大谷翔平投手が今季不振に苦しんでいる原因を洗い出す

  1. 大谷翔平投手の成績が1勝4敗というのは、らしくない。
  2. なぜ大谷投手は今季ここまで勝てずにいるのか?!
  3. どうすれば大谷投手は好調を取り戻せるのか?!

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大谷翔平投手が今季は不思議と勝つことができずにいる。今季の成績は未だ1勝4敗で、防御率も3.34と大谷投手らしくない。大谷投手ほどの能力があれば、防御率は1点台でも不思議ではない。だがどうも殻を破れずにいるようだ。筆者は開幕前には今季の大谷投手は20勝を挙げるのではないか、と書いたわけだが、やはり無理なのだろうか?!


では今季の大谷投手はなぜ勝てないのだろうか?まず3.81という与四球率(死球は除く)だが、これはエース級としてはかなり悪い数値だ。ちなみに昨季までの通算与四球率は3.24だったため、自身の平均よりも今季はかなり悪い数値ということになっている。だが決して制球力が悪化したせいではないと筆者は見ている。

筆者が常々注目しているのは投球動作だ。同じところに同じ球速のボールを投げたとしても、動作や軌道が変わってくれば簡単に見極められてしまう。大谷投手が最も良かった時の投球動作と、今日のライオンズ戦での投球動作を比較すると、動作が明らかに異なっている。パッと見てすぐにわかってしまうほどの変化が投球動作に生じていれば、当然パフォーマンスにも大きな影響が与えられることになる。その影響が良いものであれば問題はないのだが、しかし現時点の大谷投手には悪い影響が出てしまっている。

どのように投球動作が変わっているかと言えば、単純に重心が高くなっているのだ。これは恐らく開幕直後に援護がなく勝てない試合が続いたことで、自らの力でねじ伏せて勝とうとしてしまったメンタルも影響しているはずだ。好調時と比べると右腕に力みが感じられ、腕の振りそのものに鋭さが見えない。そして腕力を使ってしまうことにより、腕の振りが大きくなってしまっているのだ。

具体的に言うと、好調時はボールの加速をほとんど頭頂部付近の高さで行っていた。そのためボールの軌道から角度が奪われ、打者としてはボールを見極めるのが困難になる。一般的には角度が付くほど打ちにくいとされているが、それは2メートル前後の選手がオーバーハンドスローで投げた場合の話であり、大谷投手にそれは当てはまらない。

一方の今日の投球動作では、ボールの加速を頭頂部よりもかなり上方で行っていた。その理由は左膝にある。好調時と比べると踏み込んだ後に左膝が伸びるタイミングがかなり早くなっているのだ。その分重心を上げながら投げる動作になってしまっている。これでは例え球速は出ていたとしても、ボールそのものの力は低下してしまう。

さらに細かい点を指摘すると、好調時には見られるハムストリングスによるプルバックモーションが見られない。重心がしっかり下がっていて、ハムストリングスを最大限伸ばし活用できると下半身主導で球速を上げることができ、伸びたハムストリングスが縮むという反動で、プルバックモーションが出現してくる。だが現時点の大谷投手の重心はかなり高い状態にあるため、このプルバックモーションの出現率が低い。

大谷投手は筋力を増やしたことにより、もしかしたら可動性を低下させてしまったのではないだろうか。もしメンタルが安定した状態で不調が続いているのであれば、そういうことも考えられる。大谷投手が次戦で復調していくためには、まずは好調時の重心の低さを取り戻すことだ。

大谷投手は、あの長身に頼らない非常に良い動作で投げることができる投手だ。だが今の大谷投手は身長に頼って投げてしまっているようにも見える。やはり低い球道で、低めに力強いボールを投げてこその大谷投手だ。角度がついてしまった状態で低めに投げたとしても、打者からすれば三次元でボールを見ていけるため、見極めやすくなる。

しかし角度を付けずに低い球道で投げることができれば、打者は二次元に近い状態でボールを見なければならず、ボールまでの距離感を正確に測ることができなくなる。そのために差し込まれることも多くなるのだ。

大谷投手は3つも負け越していて良いレベルの投手ではない。好調時と現在のバイオメカニクスの変化を正確に把握し、適切に修正していく必要があるだろう。そうしなければ今後も好不調の波が続いてしまうことになると、筆者は少し心配しているのである。






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