則本昂大,佐藤義則,田中将大

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2016年04月08日

3戦3勝34奪三振の今だからこそ則本昂大投手に求めたいこと

logo-eagles.gifのサムネール画像楽天イーグルスの則本昂大投手が開幕3戦3勝、3連続二桁奪三振という史上初の記録をマークした。イーグルスにはかつて、現ヤンキースの田中将大投手という不動のエースがいた。則本投手はその田中投手のDNAをしっかり受け継いでいるようだ。

やはり田中投手の存在を間近で見ていなければ、則本投手がここまでの投手に成長することはまだなかっただろう。田中将大という素晴らしい手本が身近にいたからこそ、このスピードでここまで成長してくることができた。さらに言えば田中投手と共通し、佐藤義則コーチの指導を受けたことも大きい。


プロ入り当初のダルビッシュ有投手、田中将大投手、則本昂大投手は、まだそれほど上手に下半身を使いこなすことができずにいた。そのため上半身に負荷のかかる形で投げていた時期も長かったわけだが、佐藤コーチの指導を受けることにより、3人とも下半身の使い方が非常に上手くなった。

則本投手の場合は左股関節の使い方が3人の中では一番優れている。よく縦振り、横振りと言われるが、則本投手の左股関節は縦にも横にも動いている。本格派の投手としては理想的な左股関節の使い方だ。則本投手の馬力と球威は、この股関節の動きが生み出していると言って過言はないはずだ。


股関節は、下半身と上半身のつなぎ目だ。このつなぎ目を上手く使えているからこそ、上下の連動が良くなり球威・球速をアップさせることができる。だが逆に股関節を上手く使えないと、下半身で作り出したエネルギーが股関節で止まってしまい、上下が上手く連動せず、いくら下半身を鍛えていても結局は上半身投げになってしまう。

則本投手のピッチングモーションは理想的だ。だが筆者は球数が多いことが気になっている。奪三振王であるため球数はどうしても多くなってしまうわけだが、開幕からの3試合を合計すると23イニングスで394球を投じている。1イニング平均は17球だ。理想が15球以下と言われているため、1イニングあたり2球多いことになり、9イニングス投げると18球多く投げる必要がある。

奪三振の記録にこだわることなく、ただ奪三振王を取れればいいと考えているのであれば、もう少し奪三振の数は減らしてもいいと思う。例えば1試合8奪三振であっても26回先発をすれば200奪三振を超えていく。しかしこの3試合では合計34奪三振で、1試合平均11.3個となり、年26回先発したとしたら300奪三振に達しそうな勢いだ。ちなみにあのロジャー・クレメンスであっても97年の34試合264イニングスで292奪三振が最高となっている。

日本で投げる則本投手の場合、怪我がなければ26〜28の先発機会になるはずだ。このペースで28試合投げたら316奪三振というペースになってしまう。もちろん50〜60年代にかけては300奪三振をマークする投手は大勢いた。だがその頃は現代ほど打者の打撃技術は高くなく、本当に凄いバッターはチームに1人2人いる程度の、投高打低の時代だった。さらにはローテーション制も現代ほど確立されてはおらず、先発投手が連投することさえもあった。

時代背景が異なるため、則本投手を50年代に当てはめて考えることは妥当ではないと思う。則本投手は40歳まで投げ続けて欲しい投手だ。それを可能にするためにも、パフォーマンスに余裕のある今のうちに打たせる技術も磨いておかなければならない。そうしなければ勤続疲労を感じ始めた時、技術を上手く体の状態に適応させられなくなってしまう。

今日のファイターズ戦では7〜9番の下位打線から5三振を奪っているが、長打の心配がほとんどなくピンチでもなければ、この相手下位打線を使って打たせて取る練習をすべきだと思う。そうすれば年齢を重ねた時だけではなく、シーズン中に疲れが出てきた時に上手く省エネ投法で乗り切れるようにもなる。

シーズンをフルで戦い、何年も何年も投げ続けるためには則本投手は、もう少し抜くべきところでは抜いた方が良いと思う。そうすればシーズンを通してベストコンディションに近い状態をキープできるようになるだろう。そう、2013年に24勝を挙げた田中将大投手のように。






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