坂口智隆,減額制限,オリックス

トップページ > オリックスバファローズ
2015年10月31日

自ら自由契約という道を選んだ坂口智隆選手

logo-npb.gif今からちょうど1ヵ月前の10月1日、オリックスバファローズは坂口智隆選手の自由契約を発表した。耳を疑うようなニュースだが、球団が提示した、野球協約による減額制限を超える減俸に坂口選手が納得せず、自ら自由契約を申し入れたようだ。坂口選手の今季年俸は7,500万円であるため、減額制限は25%までとなる。つまりオリックスが坂口選手に提示した額は5,625万円未満だったということになる。ちなみに年俸1億円以上の場合は40%が減額制限となる。

そもそもなぜ減額制限があるのかと言えば、一番大きな理由は税金ではないだろうか。年俸が大きく増える分には税金を払うことに支障はないが、しかし大幅に減ってしまう場合は納税が困難になるケースがある。これを理由の一つとし、減額制限が設けられている。そして減額制限以上の減額となる場合は、選手の同意を得なくてはならない。オリックス球団は、今回はその同意を坂口選手から得られなかったということだ。

確かに今季の坂口選手は怪我もあり、満足な働きをすることはできなかった。しかも2012年以降は毎年のように怪我をし、以前のような輝きを失いつつある。結果を残せていないという意味では、坂口選手の年俸は下がって当然だ。だが筆者は、誰にしても減額制限は超えるべきではないと考えている。

減額制限を超える減俸は、球団が体裁を良くするための手段にしか筆者には感じられない。「本来であれば解雇したいのだが、功労者であるためにそれはできない。それならば功労者が自ら自由契約を選択する状況を作る」という印象だ。バファローズの外野陣は決して固定されているわけではないし、層が厚いわけでもない。確かに小田裕也選手や駿太選手という若い外野手が育ってきてはいるが、まだ主力としての活躍を期待できるレベルではない。

ドラフト指名選手を見ると、1巡目指名で即戦力外野手である青山学院大学の吉田正尚選手の交渉権を得てはいるが、だからと言ってこれだけで外野の層が厚くなるということはない。オリックスは坂口選手に対し減額制限内の金額を提示し、外野手がしっかりと育つまでもう少し我慢することはできなかったのだろうか。

坂口選手は選手会長を務めたほどの選手だ。つまり人間的にもしっかりしているということだ。もし来季までに怪我が治る見込みが高いのであれば、守備固めや代打の切り札として巧く起用してあげれば良かったのではないだろうか。

坂口選手にしても、来季からは師匠でもある田口壮氏が2軍監督を務めることになっている。将来その恩師が1軍監督になった際、田口監督をコーチとして支えるためにも、なんとか残留の方向へ交渉を持っていくことはできなかったのだろうか。いざとなれば年俸調停という手段もあったはずだ。自由契約を選ぶには、少しタイミングが早過ぎたような気もする。だがトライアウトの日程を踏まえれば、選手という立場ではあまりのんびりしていられない心境だったのかもしれない。

いずれにせよ坂口選手には、移籍先の球団でオリックスに一泡吹かせる活躍を魅せてもらいたい。坂口選手は31歳で、まだ老け込むような年齢ではない。コンディショニングさえ整えば、どのチームに入ってもレギュラーを獲れるだけの実力がある。だからこそ来季こそは怪我なくシーズンを過ごし、オリックス球団を後悔させるような活躍をしてもらいたいと、筆者は願っているのである。





日刊野球ネイションの記事はすべて筆者ことKazuが個人見解の元、すべてオリジナルで作成いたしております。無断転載はお断りしておりますので、転載・転用をご希望の方は必ずご一報くださいませ。ご協力よろしくお願いいたします。
日刊野球ネイション
Copyright(C) 2015-2016 日刊野球ネイション All Rights Reserved.