今永昇太

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2016年03月03日

12イニングス無失点を継続中のハマのルーキー今永昇太投手

logo-baystars.gifのサムネール画像横浜DeNAベイスターズのドラフト1位ルーキー、今永昇太投手が素晴らしいアピールを続けている。ここまで実践3試合に登板し12イニングスを投げ、未だ1点も失っていないのだ。昨日の登板は昨季の覇者スワローズが相手だったわけだが、オープン戦とは言え本拠地横浜スタジアムで5回を投げて被安打1、無失点という内容は素晴らしい。

駒澤大学4年の春には利き腕である左肩を痛め、プロ入りに関しては随分と悩んだようだ。結局プロ志望届を提出したのは締め切りの2日前だったという。しかしそんな左肩の不安などまったく感じられない快投を続けている。そして結果を出し続けているということもあり、プロ初登板は3月30日の巨人戦が濃厚となっている。

プロ入り後のピッチングフォームを観察すると、どうやら大学時代とは少し変えて来ているようだ。大学時代は軸脚をほとんど振り上げず、最後まで引きずりながらの形で投げていた。しかしこの形が軸脚に体重を残してしまい、左肩を引っ張るような形で故障の原因になっていたのかもしれない。このキャンプでのフォームを見ると、軸脚は小さくだがしっかりと振り上げられている。体重を軸脚には残さない形で投げるフォームにマイナーチェンジされている。

故障する前も後も、大学ナンバー1左腕という評価は変わらなかった。そのため本人はプロ志望届の提出に悩んでいても、フタを開けてみればドラフト1位指名選手となっていた。ベイスターズのスカウト陣も、左肩の故障が選手として致命傷ではなかったという確信のもと、指名したのだろう。

大学時代の今永投手のフォームを見て最初に思ったのは、涌井秀章投手に似ているということだ。投げるフォームそのものではなく、メカニズムが似ていたのだ。軸脚をほとんど振り上げず、後ろに体重を残しながら投げることにより腕が先走るのをとどめ、リリーズポイントを打者の近くまで持っていくという投げ方だ。リリースポイントは10センチ変わるだけでも打者が受けるボールへの印象は大きく変わってくる。

軸脚は少し振り上げるようにはなったが、しかしリリースポイントに関してはそれほど変わっていないように見える。恐らくこれによってプロの打者も今永投手のボールを見極め切れずにいるのだろう。昨季トリプルスリーを達成したスワローズの山田哲人選手でさえも三振を喫している。

今永投手の最も優れている点は度胸ではないだろうか。ここまでのピッチングを観察していると、プロの打者を相手にしても臆することなくどんどん内角を攻めていっている。このピッチングスタイルはまさにラミレス監督が投手陣に最も求めているものだ。内角を攻めることができれば、楽に外角低めで勝負をしに行くことができる。投球術の基本とも言えるこの対角線を使えているからこそ、今永投手はここまで安定したピッチングを続けられているのだ。

昨季までのベイスターズには、ここまでしっかりと内角を攻められるピッチャーは少なかった。しかしラミレス監督が求め、こうして今永投手が実践し成功している姿を目の当たりにすれば、他の投手たちもどんどん内角を攻めるようになるだろう。

さて、今永投手は背番号21を与えられている。これはかつてはエース野村弘樹投手が背負っていた番号だ。ベイスターズにとっては左腕エースが背負うべきエースナンバーであり、球団も野村投手を越えて欲しいという願いから21番という素晴らしい番号を与えたのだろう。野村投手は高卒3年目で二桁勝利を挙げている。だが今永投手は大卒投手だ。期待の大きさは並ではない。

それでも、これからも決して臆することなく内角を攻め続けることができれば、今永投手は1年目から二桁勝利を挙げられるはずだ。そして今永投手が「左腕エース」から「エース」になる日もそう遠くはないのではないかと、筆者は今想像しているのである。





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