交流戦,順位表

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2016年06月05日

2016年も交流戦順位表の上位はパ・リーグばかり、それはなぜ?

  • 交流戦の順位表は2016年も上位はパ・リーグばかり!
  • なぜ交流戦になるとパ・リーグは強いのか?!
  • なぜ交流戦は年々試合数を減らして行っているのか?!

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交流戦はなぜ毎年パ・リーグの方が強いのだろうか。今季も6月5日時点で18勝17敗1分でパ・リーグが1つ勝ち越している。1勝しか違わないため、ほとんど差があると言えるわけではないが、しかし順位表を見てみると下位5球団中4球団がセ・リーグとなっている。つまりジャイアンツとベイスターズだけが健闘し、残り4球団は1つも勝ち越していない状況だ。

ではなぜ交流戦になるとパ・リーグが元気になるのだろうか。一昔前であれば「人気のセ、実力のパ」という言葉が普通に使われていた。もちろん巨人・阪神がいる限り、人気面でパ・リーグがセ・リーグを上回ることは難しい。だが近年は球団努力もあり、パ・リーグの人気もセ・リーグに決して引けを取ってはいない。

交流戦でパ・リーグの方が強い理由を考えていくと、やはり指名打者制度というものを無視することはできない。近年はメジャーのナショナル・リーグも指名打者制を採用するための検討を始めているわけだが、レギュラークラスの打者が9人なのと8人なのとでは、投手にかかるストレスはまったく異なってくる。

セ・リーグの場合は9番を打つ投手にヒットを打たれるケースはほとんどない。だがパ・リーグには「恐怖の9番バッター」という言葉があるように、9番打者に対しても力を抜くことはできない。投手心理からすればこれは過酷だ。この過酷さがパ・リーグ全体の投手陣を底上げしているのだろう。

セ・リーグよりも過酷な状況下で投げ続けているパ・リーグの投手たちは、セ・リーグ以上に成長が早い。そしてそんな投手たちを相手にしているパ・リーグの打者たちも、セ・リーグ以上に経験を積むことができる。だからと言ってセ・リーグのレベルが低いというわけではないが、しかし交流戦での結果が伴っていない以上そう判断されても仕方がない。

あとは単純に、パ・リーグが持ち続けている「打倒セ」の気持ちが強いというのもあるだろう。交流戦はいつもより観客動員数は増えやすいし、いつもより多くの観客を前にして燃えるパ・リーグの選手だって多いはずだ。一方セ・リーグの場合はどのチームも巨人・阪神戦を経験しているため、5万人クラスの観客を前にしてプレーすることに慣れてしまっている。そのため観客動員が大きなモチベーションになるとは考えにくい。

だがパ・リーグの場合は平日に2万人を超すことは少ない。ましてや4万、5万という観客を前にしてプレーする機会もない。このような状況の差も、交流戦でパ・リーグの選手がいつもよりも燃える要因となっているのではないだろうか。

FAでセ・リーグに移籍する多くのパ・リーグの選手は皆、大観衆の前でプレーをしたいと思い移籍していく。特に巨人・阪神戦の観客数は桁外れであるため、毎日そのような大観衆の前でプレーをしたいと思っている選手は多いはずだ。その思いが交流戦でのパ・リーグのモチベーションになっているのではないかと、筆者は考えている。

シーズンが長丁場であるプロ野球の場合、モチベーションをどれだけ高く、どれだけ長く維持できるかが活躍の鍵となる。そう考えると交流戦は、パ・リーグの選手たちが自然とモチベーションを上げていける機会なのだと考えることができる。

現に観客動員数にセパほどの違いがないメジャー両リーグの場合は、交流戦でどちらかのリーグだけが多く勝ち続けるという現象はあまり見られない。そして交流戦を時期を限定して行っているわけではない、ということも関係しているのだろう。そのためレギュラーシーズンとほとんど変わらない状況で交流戦を戦っている。この点は時期を限定している日本の交流戦とは大きく異なる。

だが日本の交流戦がメジャー流になることはないだろう。やはり日本生命という冠スポンサーがいる限り、時期を限定しないという選択肢は難しい。となると指名打者制の影響以上に、交流戦でのモチベーションへの影響力は今後も大きく続くことになる。交流戦の度に、今後もパ・リーグは「打倒セ」という高いモチベーションで戦い、セ・リーグを圧倒することになるだろう。

そして交流戦で対セに自信を付けたことで、日本シリーズでも交流戦導入以降パ・リーグが8勝3敗とセ・リーグを圧倒している。2005年以降、パ・リーグはオリックスを除く5球団が日本一に輝いているが、セ・リーグは巨人と中日しか日本一になれていない。

このような現実、このようなモチベーションの差に気付いているからこそ、もしかしたらセ・リーグは交流戦の試合数を減らしたいという気持ちが強いのかもしれない。そしてこのまま行けば交流戦の試合数は更に少なくなり、気付けば交流戦そのものがなくなる、ということにもなりかねないのではないだろうか。





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