野球賭博,高木京介

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2016年03月10日

野球賭博とコミッショナーの存在意義に関する筆者の意見

logo-npb.gif筆舌に尽くしがたいとは、まさにこのことではないだろうか。読売ジャイアンツから、4人目の野球賭博に関わった選手が出てきてしまった。高木京介投手だ。以前筆者は、過ちを犯した選手に対してもチャンスは与えるべきだ、という趣旨の記事を書いた。しかしもはや同情の余地はない。

昨年の秋に賭博問題が引き起こされた時点で、高木投手も名乗り出るべきだった。周囲にどのようなことを言われたとしても、やはり名乗り出ないという判断は許されないと筆者は考える。それにしてもここのところプロ野球は暗いニュースばかりだ。立て続けの野球賭博問題に、覚醒剤。これは何もジャイアンツに限った話ではない。12球団すべてが襟を正すべきことだ。

高木京介投手のように26歳のいい歳をした大人であっても、野球賭博が悪であるという善悪の判断ができない。ならば子どもたちはどうだろうか。この一連のニュースを知ることで、遊び半分で野球賭博ゲームをし出す子どもたちが出てきはしないだろうか。筆者が最も懸念しているのはその点だ。もはや野球賭博に関わった4選手の将来に関心などない。

「最初は良い人だと思ったが、あとで怖い人だとわかった」と言って会見で号泣する高木京介投手。例えは悪くなってしまうがまるで、公園で知らない大人にお菓子をもらってついて行ってしまった幼稚園児のような言い訳だ。立派なプロ野球選手に育ててくれた両親、そしてプロ生活を人生を賭して支えようとしてくれていた夫人。野球賭博に関わることで、彼らの人生をも壊してしまうということを、高木投手たちはまったく考えなかったのだろうか。

それどころか今回はジャイアンツの球団最高顧問、オーナー、球団社長が辞任している。これまでジャイアンツやプロ野球の繁栄に尽力してきた球団のトップたちの人生をも傷つけてしまったのだ。しかも開幕を直前に控えたこの時期に。果たして野球賭博に関わった選手は本当にこの4人だけなのだろうか。もはやそれさえも疑わしい。

ちなみに秋に処分を受けた元選手たちの中には、処分を受けた直後にアマチュアの野球大会に参加している者がいた。これもあまりにも野球を愚弄した行為だ。何の禊も済まさずに脳天気にまた野球を楽しもうとする姿勢を見てしまうと、野球賭博をする選手とはやはりこの程度の人間なのだろうと嘆息し、野球に携わる仕事をする筆者は怒りを感じてしまうのだった。

野球界もいい加減に組織構成を見直すべきではないだろうか。熊崎コミッショナーにしても「捜査権がない」などと甘いことを言っている場合ではない。NPBの管理監視が甘かったことも野球賭博事件を引き起こした一つの要因だ。やはりコミッショナーの職権をもっと広げ、「クリーンであるなら徹底調査に全面協力しろ」と選手に向けて宣言できるようなリーダーシップを発揮してもらいたい。NPBのコミッショナーは、MLBと比較をするとあまりにも存在感がなさすぎる。

スポーツはクリーンであるべきだ。現在のプロ野球のように野球賭博が可能な状況下では、その野球賭博が今後八百長に繋がって行ったとしてもまったく不思議はない。2009年に起こった台湾プロ野球での八百長事件、これをNPBは対岸の火事だと思っていなかっただろうか。この時は埼玉西武ライオンズでプレー経験のある張誌家投手や、元阪神の中込伸エレファンツ監督が関わっていた。

コミッショナーは今後起こるであろう問題を予測し、事前に回避する努力も職責であるはずだ。しかし日本プロ野球のコミッショナーは、ファンの目には各球団オーナーよりも格下に見えている。まずこの存在感を改善する必要があるだろう。オーナーたちはコミッショナーに全権を委託するくらいの気持ちでなくては、今後もコミッショナーは問題が起きた時には首を挿げ替えれば良いだけの存在でい続けてしまう。

そもそも「commission」という言葉には「職権、権限、委託」という意味があり、コミッショナーは職権や権限(コミッション)を明確にコミッション(委託)された存在であるべきなのだ。だがファンの目にそう映ってこないのが日本プロ野球のコミッショナーだ。

日本プロ野球にも問題は多い。近年だけを思い返してみても1リーグ制への移行、近鉄合併問題、ストライキ問題、統一球問題、セカンドキャリア問題、野球賭博問題、覚醒剤問題などなど、暗い話題に尽きないのが現状だ。今プロ野球に必要なのはこれらの問題の妥協点を上手く見つけられる人物ではなく、多少強引であってもファンの目にも明確に問題を解決してくれる強いリーダーシップを持った人物ではないだろうか。そう考えているのは果たして筆者だけだろうか。






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