清原和博,覚醒剤,逮捕

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2016年02月03日

覚醒剤使用以前に犯した、清原和博氏の最初の過ち

logo-npb.gif2月2日夜、清原和博氏が覚醒剤所持により現行犯逮捕された。野球ファンにとっては本当にショッキングなニュースだった。筆者自身、小学生の頃は清原選手の打撃フォームを真似ながら、日々仲間と野球の練習をしていた。まさに憧れの存在だった。子どもの頃のヒーローが凋落していく姿は、できれば見たくはなかった。

逮捕後、清原氏は覚醒剤は自分のものであり、実際に使用していたことを認めた。初犯であり、こうして素直に罪を認めたということで、実刑になることはないのだと思う。執行猶予が付くのだろう。清原氏の行いは確かに家族や友人、そして我々ファンに対する裏切りだと言えるのかもしれない。だが清原氏をこれ以上糾弾することに何の意味があるだろう。せいぜいゴシップ誌の売り上げが伸びる程度ではないだろうか。

確かに清原氏の行動は正当化することはできない。だが覚醒剤問題は、決して清原氏、もとい清原選手一人だけの問題ではない。問題なのは清原選手が精神的に落ち込んでいた時、身近な人間が覚醒剤を手渡すことができた環境だ。清原選手は、どこからどう見ても清原選手だ。100メートル先にいたとしても、きっと清原選手がいると気づくことができるだろう。それほどのスターであるが故の苦悩、ストレスは我々一般人には計り知れない。

どこに出掛けてもプライバシーが守られることがないというのは、本当にストレスであるはずだ。これが年俸数億円もらっている現役時代ならば、プライバシー問題も含めても年俸だと考えることもできるし、球団が守ってくれることもある。しかし引退後の清原選手の年収など、現役時代には遠く及ばないはずであり、報道では貯金を切り崩して生活していたという情報もあったくらいだ。それでも世間は清原選手のような元スターにプライバーはないと見るのだろうか。筆者は少なくともそうは思わない。

ましてや苦悩していた清原選手に対し温かい言葉をかけるのではなく、覚醒剤を手渡した張本人のことは何よりも許すことができない。恐らくその人物の名前も今後の警察の調べて明らかになっていくのだろうが、今はそれが球界の人間でなければいいと祈るだけだ。

清原選手と親しかった球界関係者には、すでに警察から連絡が入っているようだ。つい数日前にfacebookで清原選手と一緒に写った写真を共有していた石井貴投手にも、きっと警察からの調べが入ったのだろう。たった一つの過ちが、このように周囲を巻き込んで行ってしまう。そういう意味では清原選手はしっかりと罪を償う必要がある。

それにしても何故、清原選手はあちら側に行ってしまったのだろうか。例えばあと2年早く王貞治ホークス会長や、長嶋茂雄終身名誉監督の温かい言葉を受けていたなら、きっと清原選手は薬物に手を染めることなどなかったはずだ。覚醒剤はそう簡単に手に入る薬物ではない。最初は誰かに勧められて手を出してしまうものだ。そして覚醒剤を一緒に使うという秘密の共有が孤独感を埋め、多幸感を与えてくれるようになる。つまり覚醒剤に手を出す人間の多くは孤独を感じているのだ。

特にこれだけのスター選手であった清原選手の孤独感は、とても想像できるものではなかったはずだ。確かに家族はいたし、野球仲間も多かったはずだ。だが自由に出歩き、自由に生活することのできない不便さは、どんどん自らを孤独へと誘ってしまう。そしてちょっとしたことがあっただけで、インターネットの世界では必要以上に叩かれてしまうことも少なくない。

清原選手の最初の過ちは、その孤独に負けてしまったことだ。最初に清原選手の覚醒剤に関する噂が流れたのは、確か2年前だったろうか。その後清原選手はしばらく表舞台から退いてしまった。だがそこで負けることなく、清原選手には不屈の精神で立ち向かって欲しかった。もっともっと桑田真澄投手、佐々木主浩投手ら親友たちと時間を共有し、迷惑をかけたくないなどと思うのではなく、彼ら親友に助けを求めて欲しかった。そうすれば覚醒剤が必要になることになどならなかったはずなのだ。

プロ野球の指導者になることを夢見ていた清原選手だったが、しかしこの事件によってその道は断たれてしまったと言っても過言ではないだろう。特に近年は賭博事件も含め、球界のコンプライアンスに対する感覚が過敏になっている。いくら清原選手が罪を償い、完全に心を入れ替えたとしても、あえて清原選手を指導者として招聘する球団は、少なくともNPBには存在しないだろう。

しかし、だからと言って野球指導者の道を諦めて欲しくはない。清原選手ほどの知名度があれば独立リーグから声がかかることもあるだろうし、さもなくば自らクラブチームを立ち上げればいいのだ。とにかく今、清原選手には希望を失ってもらいたくない。何故なら希望を失ってしまえば、きっと再犯という憂き目を見てしまうからだ。

だからこそ筆者は願うのである。清原和博選手には決して希望を失うことなく、もう一度強く夢を見ることによってしっかりと立ち直ってもらいたいと。そしていつの日かもう一度、我々ファンの前にユニフォーム姿で戻ってきてもらいたいと。ただそれだけを願うばかりだ。






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