デイヴィッド・オルティス,レッドソックス

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2015年11月18日

レッドソックスのオルティス選手が2016年で引退の可能性

logo-mlb.gifボストンレッドソックスのデイヴィッド・オルティス( Davi Ortiz)選手が2016年シーズンを限りに現役を退くことが報道されている。あくまでも報道されているという段階で、オルティス選手自身のコメントではないため真意は定かとは言えないが、しかし信憑性がないとは言い切れない。

簡単にオルティス選手の紹介をするならば、メジャーでも屈指の打撃技術を持っている選手だと言えるだろう。それは彼が積み重ねてきた数字を見るだけでも明らかだ。通算打率は2015年までで.284で、本塁打は503本放っている。しかも30本100打点以上をマークしたのは今季を含め9回を数える。

MLB.COMオフィシャルサイトより

だが打撃成績以上にオルティス選手の素晴らしさを表しているものがある。それは出場試合数だ。2012年はアキレス腱を痛め90試合の出場に留まったが、レッドソックスに加入した2003年以降、ほとんどの試合に出続けている。これは筆者が考える「名選手=怪我が少ない」という図式にピタリと当てはまる。怪我が少ないために多くのトレーニングをこなすことが可能になり、多くのトレーニングをこなせるからこそ技術が留まることなく向上していく。

近年、シーズン前に引退を明言するスター選手が増えてきている。記憶に新しいのはもちろんヤンキースのデレク・ジーター選手だ。ジーター選手は2013年シーズンを怪我で苦しむと、開幕前に2014年シーズンのプレーを以って引退することを宣言した。そしてラストイヤーは145試合に出場し締めくくった。ジーター選手が出場する試合は、各球場でチケットの入手が困難になったと言う。

オルティス選手が在籍するレッドソックスには上原浩治投手や田沢純一投手も所属するため、日本の野球ファンにとっても馴染みあるスラッガーだと思う。数年前、マニー・ラミレス選手と双璧を為してホームランを量産していたこともまだ記憶に色濃く残っている。もしオルティス選手がグリーンモンスターが立ちはだかるボストンではなく、気圧が高くホームランが出やすいコロラドでプレーをしていたならば、きっとホームラン数は762本を放ったバリー・ボンズ選手に迫っていただろう。いや、もしかしたらそれ以上になっていたかもしれない。

レッドソックスにはバンビーノの呪いがかけられていたのか、1918年以降ワールドシリーズを勝ち抜くことがどうしてもできなかった。しかしオルティス選手が加入した翌2004年、レッドソックスはついにその呪いを解き86年振りの世界一に輝いた。そしてその後もオルティス選手がチームを牽引し2007年、2013年と、10年間で3度のワールドシリーズチャンピオンに輝いている。

ポストシーズンに圧倒的な強さを誇るオルティス選手の存在がなければ、もしかしたら呪いは解けていなかったかもしれない。オルティス選手は過去14試合のワールドシリーズゲームに出場し、20安打で通算打率.455、3本塁打、14打点という凄まじい成績を残している。手がつけられないとは、まさにワールドシリーズのオルティス選手のことを言うのだろう。

2015年今季、オルティス選手は打率.273、37本塁打、108打点という成績を残している。とてもじゃないが、引退を口にするような数字ではない。それどころか主軸として欠かすことができないレベルの数字だ。それでも引退を意識しているということは、恐らく家族の存在があるのではないだろうか。

メジャーリーガーはファミリーの存在をとにかく大切にする。オルティス選手にもティファニー夫人に、ジェシカ、アレクサンドラ、ダンジェロという3人の子どもがいる。現役を続ければ遠征も多く、家族と過ごせる時間は決して長くはない。きっと家族ともっと長い時間を一緒に過ごしたいという思いが、オルティス選手の頭の中にはあるのではないだろうか。

オルティス選手のあと1年での引退は、ファンとしては勿体無いとしか言いようがない。しかしオルティス選手が家族を大切にしての決断であるならば、筆者はそれを心から尊重し、来季は彼の最後のプレーをしっかりと目に焼き付けたいと思うのである。





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