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2016年05月17日

ティム・リンスカム投手、エンジェルスと契約合意!

  • 2年連続サイ・ヤング賞のリンスカム投手が今なおフリーエージェント
  • 昨年9月に手術した股関節の回復は順調なのか?!
  • ここに来てリンスカム投手の契約問題が俄かに熱を帯び始めた!

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昨季までサンフランシスコ・ジャイアンツで活躍したティム・リンスカム投手は、シーズンが始まっても今なおフリーエージェントの状態で過ごしている。昨年9月に股関節の手術を受けたわけだが、その回復の見込みなどをめぐり、ジャイアンツとの再契約がまとまらなかった。だがここに来てリンスカム投手の契約交渉が俄かに熱を帯びてきている。


ジャイアンツ側は、現状のリンスカム投手に対しかなり低い評価をしていた。「もう以前のような活躍は見込めない」と評価するスポーツ記者も少なくはなく、全盛期は完全に終わったという評価だ。確かに2011年以降の成績を見ると、2年連続サイ・ヤング賞を受賞した2008〜2009年と比べると数字は軒並み低下している。

リンスカム投手は180cmと背はそれほど高くはなく、100mph(160km/h)の唸りを上げるようなボールを投げるわけでもない。通算与四球も3.53という数字で、例えばハーシュハイザー投手のような絶妙な制球力を持っているわけでもない。それなのになぜリンスカム投手は2年連続でサイ・ヤング賞を獲得することができたのか?

その秘密なリンスカム投手特有の投球フォームにある。股関節を最大限に使った、理想的なバイオメカニクスによる投げ方をしている。バイオメカニクスに関してはマイナーリーグを引退した後熱心に勉強を続けた父親に教わったようだ。

リンスカム投手を一言で表すならば、「スモーキー」という言葉が最も相応しい。打者からすると、リンスカム投手が持つボールがギリギリまで視界に入ってこないのだ。まるで煙の中から突然ボールが飛び出してくるような感覚で、このような投手のことをスモーキーと呼び称える。リンスカム投手はスモーキーだからこそ、150km/h前後のボールでも2年連続サイ・ヤング賞、2年連続ノーヒッターという偉業を達成することができたのだ。

今現在のリンスカム投手はトレーニングを続けながら再契約の機会を待っているわけだが、91mph(145km/h)程度のストレートを投げられるまでには回復しているようだ。昨年の9月に股関節の手術を受け、現時点でこれだけ投げられるのだから回復は順調と言えるのだろう。

本来であればリンスカム投手ほどの功労者であれば、手術からの回復をジャイアンツ側も待つべきところだろう。だが年俸が20億円近くで、さらには近年成績が下降していたこともあり、ジャイアンツは再契約に対し消極的な姿勢を見せていた。

だが昨日リンスカム投手とエンジェルスがESPNのジム・ボウデン氏に対し、契約合意に至ったことを認めたというニュースが伝えられた。これが正式な合意であるならば、ここまでフランチャイズ・プレイヤーとして愛されたリンスカム投手も、ついにサンフランシスコを離れることになる。もちろんサンフランとLAとではそれほど距離が離れているわけではないが、それでもサンフランのファン、特に女性ファンは落胆してしまうことだろう。

だがリンスカム投手のピッチングをもう一度見られるとなれば、筆者にとってはこれほど嬉しいことはない。実は筆者はリンスカム投手に顔が良く似ていると昔から言われ続けていて、今までまるで自分のことのようにリンスカム投手のことを応援していたのだ。そういう意味でもリンスカム投手がマウンドに戻ってきてくれるのは非常に嬉しい。

アメリカの多くの記者は、もう全盛期のような活躍は見込めないと言う。確かにサイ・ヤング賞をもう一度獲得できるとは思わない。しかしベストコンディションでシーズンをフルで投げることができれば、10勝以上は勝てるレベルにある投手だ。例えば2014年のように、12勝9敗で勝率.571程度の活躍を見せることは、十分に可能なはずだ。

リンスカム投手は今季32歳とまだまだ若い。近年の野球選手のコンディショニング技術を考えれば、あと5年はメジャーで投げ続けられるような年齢だ。もしエンジェルスと正式に合意した際には、エンジェルスをワールドシリーズに連れて行くようなベテランらしい活躍を期待したいと思う。





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