サラフーデック,Sarah Hudek

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2016年04月01日

女子プロ野球に必要なのはフーデック投手のようなスター候補

logo-jwbl.gif今季、アメリカの大学球界に女子選手が1人だけ在籍している。ボウジャーパリッシュ短大1年生のサラ・フーデック(Sarah Hudek)投手だ。そしてそのフーデック投手がこの春、勝ち投手になっている。日本のスポーツ紙でも取り上げられてはいるが、やはり野球名門大ということではないし、情報が日本にやってくるまではかなりの時間差があるようだ。筆者自身この2月の勝利を、今日のニュースで知ったほどだった。

日本でも男子に混じってプレーをし、時々勝ち投手になる女子選手はいる。だが多くの場合は数字的にはたまたま勝てた、という印象を持ってしまうものだ。しかしフーデック投手は違う。勝ち投手になった2月のこの試合、2回2/3を投げて打たれたのは内野安打3本で、奪三振は3だった。男子選手にまったく引けを取らない投球内容だ。


そして投げているボールも男子顔負けだ。ストレートは130キロ以上のボールを投げることができ、そこにカーブとチェンジアップを織り交ぜてくる。サウスポーであるわけだが、リリーバーとして重宝されるタイプだと言える。彼女はジョージ・ランチ高時代から注目されており、アメリカ女子野球のナショナルチームのユニフォームも経験している。そして父親はメジャーリーグでリリーバーとして投げていたジョン・フーデック投手だ。

日本球界は、野球技術ではそこそこ高いレベルのものを持っている。北米や中南米の選手たちにはまだ本格的には敵わないが、一部の選手に関してはメジャーレベルの技術を持っている。だが野球先進国とも言われる日本球界そのものは保守的であり、時代遅れとも言える状況だ。何よりも筆者が腑に落ちないのは、未だに甲子園のグラウンドに女子選手が立てないということだ。これは時代遅れも甚だしい。

仮に今、甲子園のグラウンドを女子解禁としたら革新的と騒がれたりもするのだろう。歴史的に見れば確かに過去には当たり前のように性差別が存在していた。だが甲子園が女子禁制となった時代と今とでは、状況がまるで異なる。今は男性よりもずっと素晴らしい仕事をする女性はいくらでもいる。例えば世界的に見ればアメリカの大企業であるYahoo!のSEOはマリッサ・メイヤーという若き女性で、二度の出産を経験しながら立派にYahoo!という大企業を牽引している。

もはや男だの女だのと言うような時代ではない。それなのに日本球界は未だに女子選手が立つことが許されていない公式戦があるわけだが、果たしてこれを本当に公式戦と呼ぶべきだろうか。そもそも甲子園に熱狂するのは日本人だけで、野球の本場であるアメリカは甲子園大会を非常に冷ややかな目で見ている。筆者もどちらかと言えばアメリカ側の視線に近く、過密スケジュールで1人の投手が何百球も投げさせられる状況を良しとは思わない。

甲子園大会をもっと素晴らしい、世界的にも注目される大会にしていくための改善点はいくらでもある。女子選手を受け入れることなどはその最優先事項ではないだろうか。果たしてアメリカの野球ファンが、甲子園大会には女子選手が立つことが許されないということを知ったらどう思うだろうか。なでしこジャパンに対し、マドンナジャパンが無名である背景にはこのようなことも無関係ではないと筆者は考えている。

実力が伴えば、女子であってもより高いレベルに挑戦できる権利はあるはずだ。だが高校野球に於いてその権利は認められていない。女子プロ野球も年々レベルが上がってきているが、その注目度はまだ決して高いとは言えず、女子プロ野球があることさえ知らない野球ファンが大半だ。

さて、その女子プロ野球だが、サラ・フーデック投手のような素晴らしい逸材を助っ人として連れてくるというのはどうだろうか。父親がメジャーリーガーで、ルックスだってとてもキュートな選手だ。スター性は十分にあるし、例えばテニス界でいうシャラポワ選手のような存在を見つけて来ることができれば、女子野球への注目度も一気に増すはずだ。シャラポワ選手が登場した頃、日本でも女子テニスへの注目度が一気に増した過去を考えると、やはり女子野球界に必要なのはスター選手であるとも言える。

フーデック投手が短大を卒業するのは恐らく2017年の夏だと思われるが、それまでには1年ほどしかない。スカウティングを行うには時間としては非常に短いわけだが、しかしフーデック投手を獲得する女子野球界へのメリットは決して小さくはないはずだ。前例がないだけに簡単なことではないが、検討する価値は十分にあると筆者は考えている。

そして将来的には日米女子選手のトレードやレンタル移籍などを活性化させ、両国の女子野球のレベルをさらに向上させるための取り組みをし、人気面やビジネス面でも発展を目指していくことが重要ではないだろうか。もちろんそれは女子野球だけではなく、プロ野球とメジャーの関係にも同じことが言えるわけだが。






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